中央に広場と集客施設 南船橋駅南口活用へ実施方針(船橋市)
「2018/12/22 千葉版]
船橋市政策企画課による、JR南船橋駅南口にある市有地4万5,242平方m(約4・5ha)の活用に向けた実施方針が21日、明らかになった。地区計画で「再開発等促進区」を設定し、容積率や最高高さ制限はそれぞれ400%、45mまで緩和した上で、中央部(B街区)の約1万47,00平方mを広場・商業施設に充て、にぎわいの創出を図るなどとしている。31年3月をめどに事業者の募集要項を公表、同10月の選定を目指す。
対話調査も再度実施
実施方針の公表は事業の概要や、現時点で市が想定する事業条件などを示すことを目的としているものの、事業条件は確定ではなく、事業者との直接対話などの結果を踏まえ、公募型プロポーザル方式を実施する予定だとし、条件の詳細は募集要項の公表時に示すとした。
事業範囲は、市有地をA~Eの5つの街区に区分した上で、別途市が福祉施設を配置予定だとしたE街区約7,000平方mを除く、A~Dの4つの街区に交通広場用地と道路用地を加えた範囲とし、内部のインフラ整備に当たり事業者は、公共事業として交通広場や道路、電線類地中埋設化や雨水・汚水関連施設など各種ライフラインについて、必要な設計や関係者協議、工事などを実施する。
事業者は一方で、市有地の一部を買い取りまたは賃借し、街区ごとの条件に合わせて整備を行う。
居住地域としたA街区約1,900平方mと、C街区約5,000平方mは共同住宅を建設するとし、土地の契約は売買とする。また、約1,600平方mのD街区は商業・回遊施設と定め、インフォメーションセンターやコミュニティスペースなどといった施設のほか、エリアマネジメントの活動スペースを配置。商業施設は周辺住民の生活利便性を向上にさせる物販・サービス施設とした。
最も広いB街区約1万4,700平方mは、イベントの開催が可能とするとともに、市民の憩いの場となるよう緑豊かな空間として広場を整備するとともに、商業施設はこれと一体的かつ効果的なにぎわいを創出できる集客施設とするよう求める。これらB街区とD街区は事業用定期借地権を設定する。
スケジュールをみると、31年1月7~11日には質問を、同21~25日には直接対話の参加申し込みをそれぞれ受け付けた上で、同31日と2月1日は直接対話を実施。この結果を基にプロポーザルの実施要項をまとめ3月下旬にも公表。6月の1次審査、10月の2次審査を経て事業予定者を決定し、同年内の基本協定締結を見込んでいる。
同市有地は、25年10月に当時の県企業庁から市に譲渡されたもの。市では翌26年度から同地の活用に関する調査・検討を継続的に実施し29年度には民間事業者を対象としたサウンディング型(聞き取り型)市場調査を実施。8者が参加したというこの調査では、ほぼ全ての事業者から住宅や商業施設の提案があったとしている。