県道路保全課 31年度JRと協議再開 宇都宮那須烏山線 錦橋を長寿命化へ

[2018/12/21 栃木版]
 県は、宇都宮市今泉町地内で主要地方道宇都宮那須烏山線(通称・競輪場通り)が、JR東北本線をオーバーパスする錦橋の長寿命化対策で、31年度からJRとの協議が再開される見通しとなった。県道路保全課によると、具体的な工法を確定するため、設計・工事等の委託方法や役割分担を含め、JRと調整し31年度には詳細設計に着手する見通しを示している。

 錦橋は宇都宮市道時の昭和32年度に架設された。西側の一般県道氏家宇都宮線(竹林交差点)と東側の宇都宮那須烏山線(今泉新町交差点)とのほぼ中間部に位置している。立体区間ではJR東北本線のほか、一級河川奈坪川支川の石川も渡河している。

 JR区間の橋長は12.6mで、車道2車線の幅員が12m。立体区間では車道両側を青色で着色し、自転車通行帯を確保。歩道は側道から階段を設置し、線路部分を超える構造となっている。歩道幅員は両側とも1.5m。上部形式は単純PC床版桁、下部工は重力式。跨線橋を含む競輪場通りは22年度、宇都宮市から移管された。

 錦橋の長寿命化対策に先立ち、24年度に県が詳細点検、29年度にはJRに委託して法定点検を実施した。24年度に行った詳細点検では、緊急修繕の必要性が高いとする健全度36.8と評価された。緊急点検は富士コンサルタンツ(宇都宮市)、引き続き実施した工法検討の設計はピーシーレールウェイコンサルタント(同)が担当している。

 具体的には、主構にひび割れ、鉄筋の露出とコンクリートのはく離による浮き、遊離石灰や漏水などが見られ、上部工の健全度は100点中24.5と診断。下部工も同様の不具合が確認され、健全度は25.1だった。高欄・防護柵についても、ひび割れが見られ修繕が必要と診断されたものの、緊急修繕が必要とする40を上回った。付帯を含む錦橋の総合評点は36.8と評価された。

 これらの結果を踏まえJRは29年度に法定点検を実施。31年度には協議を再開し、詳細設計を行い工法を確定。32年度以降の修繕工事に備えていく計画。

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