宇都宮土木の123号氷室町工区 調整池新設と堰改善へ設計 刈沼川ボックスは36m
[2018/12/15 宇都宮版]
県は、宇都宮市氷室町地内の車道2車線の狭あい区間となっている国道123号1400mについて4車線化拡幅整備を計画。拡幅に伴う雨水対策として、調整池1基の新設と影響範囲にある普通河川刈沼川の取水堰の改善を計画していることが分かった。県宇都宮土木事務所によると、調整池は道路南側の刈沼川左岸の最も標高の低い位置に新設。堰は宇都宮市など関係機関と調整し仕様等を決めていく見通しを示した。調整池新設と堰改善の設計は、ダイミック(宇都宮市)が落札した。
氷室町工区は、芳賀町境までの1400mについて全幅4車線の23mに拡幅するもの。幅員構成は、車道3.25m×4車線に上下線の間に中央分離帯が1m。沿道の清原東小学校への通学を考慮し、歩道は両側に3m、車道路肩には自転車通行帯として1.5mずつ確保する。1400m区間には、宇都宮市道の東の杜公園通りが南に分岐する交差点があり、拡幅に合わせ両方向に右折レーンを設置する計画。
県は事業化に向け、26年度に概略設計、27年度には路線測量を行い道路幅等を確定してきた。既設の法線に沿って線形を改良し、現道拡幅を計画しており、28年度は普通河川刈沼川との渡河位置周辺の地質・土質調査、29年度には道路詳細設計を実施。30年度は先行して刈沼川を渡河する横断ボックスの詳細設計を委託している。
刈沼川ボックス工の延長は36m。規格は内径で高さ1.8m、幅1.5m。同河川は南北に道路が横断する箇所でクランク状となっており、同工区の整備に合わせ直線的に改修する。
取水堰は老朽化の上、人力でゲートを上げ下げしており、改善に当たっては自動化等を検討。雨水防除を目的に新設する調整池と合わせ、委託した設計で詳細を固めていくとした。同工区上流側の刈沼川では、沿川の農地を対象に圃場の区画等を整備する農地整備事業に着手した。
同地域の国道123号の整備は、県真岡土木事務所管内で宇都宮市境まで水橋西工区として4車線幅で用地を確保し、暫定2車線による供用が完了している。
氷室町地内で2車線となっているのは、同国道から一般県道下高根沢氷室線が分岐する交差点(東小前交差点)東側約200m付近から。同県道が分岐する交差点には清原東小学校が立地しており、整備は通学児童の安全を確保することなどが目的。同交差点の国道には、両方向に右折レーンが設置され、全幅は25mで整備済となっている。
現道は8~9mで、同小学校に近い箇所には、両側に1m程度の歩道が設置されているものの、小学校から離れるにつれ、片側歩道になり、芳賀町境付近では歩道が未設置となっている。
東の杜公園通りとの交差点は、市営墓地にアクセスする通りで、お盆や彼岸などのシーズンには交通量が増加。同交差点は形状が悪く、付近には歩道が設置されていないことから、歩行者・自転車と車両が交錯する危険性が指摘されている。