千葉市も「同時提出型」 総合評価で 法令順守へ来月から
[2018/12/14 千葉版]
千葉市財政局契約課は、来年1月1日以降に公告する、総合評価落札方式による一般競争入札で、各提出資料の締切日を変更する。具体的には、これまで技術提案資料は公告日の2週間後、入札書とその添付資料は公告日の4週間後とそれぞれしていたが、これらの締切日をともに公告日の3週間後の17時に統合する。この措置は、市が今年6月に公表した、コンプライアンスの推進(不祥事防止)に向けた取り組みの一環。
総合評価方式の一般競争入札に当たっての「同時提出型」の採用は、今年7月から県土整備部の発注の工事の一部で試行しており、今月3日以降に入札公告を開始する工事から、総合評価方式一般競争入札の全案件で適応している。千葉市による措置はこれに続くものとなる。
千葉市では建設工事だけでなく、案件の業務内容によって、比較的履行期間の短い測量・建設コンサルタント案件でも総合評価方式の採用を試行するなどしており、今回の措置は、市契約課が発注する全ての建設工事と、工事に伴う測量・建設コンサルタント・地質調査業務委託に適用する。
これに伴い市では、開札日を従前に比べて1週間程度延長する。これまで技術提案書の提出から2週間後に入札書が提出されていたため、この間に提案書を精査していたが、同時提出により不可能となるため、公告日から開札日の間を延長させるための措置となる。
コンプライアンスの推進に当たり千葉市契約課では併せて、同課が発注する工事・業務についての質問書の提出先を契約課に統一する。契約課を経て各工事担当課に質問書を提出することで、質問をした業者が特定されるのを防ぐのが狙いで、同様に来年1月1日以降に公告または指名通知する案件から適用する。
質問回答書の様式については、これまでの各工事担当課の様式を引き続き使用が可能。変更に伴い質問日程も変更する予定だ(詳細は案件ごとに設計図書などに記載)。
市では今年2月、官製談合防止法違反容疑で職員が逮捕されたことを受け、両副市長と局長らで組織する市コンプライアンス委員会を設置するとともに、建設局職員不祥事防止委員会で再発防止策を検討。仮に技術評価点が漏洩しても、入札価格に反映できない仕組みづくりのため、事務手続きの流れを見直した。