年明けにもパブコメ 公共施設の再編計画案(松戸市)
[2018/12/8 千葉版]
松戸市公共施設再編課は、先に開かれた第12回の「公共施設再編整備推進審議会」(会長・柳澤要千葉大学大学院工学研究科教授)で、公共施設の再編整備に伴う基本計画の骨子案を示した。同計画の最終部分となる第5章として、市がモデル地区とした小金原地域などでの住民らによるワークショップの経過も見直して盛り込むなどしており、今後骨子案は年内にも取りまとめられ、年明けをめどにパブリックコメントを実施。年度内の成案を図る。31年度は同計画をもとに、施設ごとの個別計画の策定に着手する見通しだ。
公共施設再編整備基本計画の策定に当たって市は、今年5月の公募型プロポーザルで選定された、八千代エンジニヤリング(千葉事務所・千葉市中央区)に支援業務を委託。30年度はこれまでに3回開かれた推進審議会の開催ごとに、計画の骨子素案を、まとまった箇所から示すなどしていた。
今回修正のあった「モデル地域における市民参加型の公共施設再編の取り組み」については、旧ニュータウンエリアであり、将来的な人口減少が見込まれ施設量が比較的多い小金原地域に加え、既成市街地で、人口がおおむね横ばいで、施設量が平均的な状況となっている新松戸地域、新興住宅地で、今後人口の増加が見込まれ施設量が比較的少ない東部地域(東松戸地域)の3カ所をモデル地区として検討。このうちすでにワークショップが開かれるなど住民の検討が始まっている小金原地域と東部地域(東松戸地域)での経緯について言及している。
モデル地域では、これからの50年を見据えた公共施設のあり方や将来像について、学官連携による公共施設マネジメントシンポジウムを開催するなど幅広く議論。小金原地域では、ワークショップなど市民参加型のまちづくりプロセスを地域組織と連携することで、地域のまちづくり活動組織の立ち上げや活動など、地域の主体的なまちづくり活動につながりつつあるとしており、これらの経緯を踏まえて「地域住民によるまちづくり」をスタートに、地域活性化に向けた取り組みの中で、公共施設をはじめとする地域資源の利活用方法などを検討するとした。
一方の東部地域(東松戸地域)では、東松戸まちづくり用地を題材に、シンポジウムやパブリックミーティングを開催するなど、同地域での公共施設のあり方を検討。「東松戸まちづくり用地における個別プロジェクトの推進」を基本とし、学官連携での市民参加による検討手法を取り入れるとした。
同計画は、31年度から40~45年度を期間とするもので、市本庁舎については大半の棟が建設後30年以上を経過するなど老朽化が進行していることから、庁舎機能の維持を基本として、新拠点ゾーン(相模台)の検討と併せて、PPPの導入も検討しながら、更新と機能集約を図るなどとしたほか、まつど市民活動サポートセンターを、総合福祉会館と二十世紀が丘消防署、矢切支所の複合化による建て替えに合わせて、集約化を図るなどを盛り込んでいる。
市では、モデル地域でのワークショップなどについて、住民への施設の現状の周知とともに、方針を決めるまでの検討プロセスとして、今後に役立てる方針だ。