放射光施設の造成公告 県内本社の土木S対象 参加受付は25日~来月9日 (光科学イノベーションセンター)
光科学イノベーションセンター(仙台市青葉区、高田昌樹理事長)は、次世代放射光施設建設工事のうち、敷地造成工事の一般競争入札(総合評価)を公告した。約5.4haの敷地造成などを施工する工事で、県内に本社を置き、土木一式工事について県の格付がS等級で、経審の総合評定値が1200点以上の者が入札参加できる。25日~来月9日に参加申請書や入札書などを受け付け、同10日に開札する。
工事内容は、敷地造成のほか、構内道路の撤去や付け替え、管理用道路の新設、雨水・汚水排水設備の撤去復旧・新設、防火水槽の撤去復旧、伐採・緑化などを行う。工事場所は仙台市青葉区荒巻地区の東北大学青葉山新キャンパス。工期は32年6月30日まで。
入札の参加資格では、所在地や登録等級の要件以外に、施工実績として20~29年度に5万立方m以上の土工量を伴う敷地造成を施工したことなどが必要となっている。
設計図書は、17日まで同センター(同市青葉区中央2-9-10)で貸し出す。質問は17日まで電子メールで受け付ける。質問送付先は設計図書に収録。回答書は25日~来月8日に同センターで縦覧する。
次世代放射光施設は、基本建屋を設け、線形加速器や蓄積リングなどを格納する。整備事業費は概算で約360億円程度。施設内では1周約350mのリング型加速器によって電子を光速に近い速さで加速・回転させ、磁場の力で方向を曲げた際に発生する放射光を利用し、物質を原子レベルで解析する。
基本建屋と外構、地盤改良の基本・実施設計業務は、日建設計(東京都千代田区)に委託した。基本建屋の建設では、実施設計段階から施工者の技術提案を受けるECI方式を採用する。今後に別途、施工者を募集する。
同センターは、県や仙台市、東北大学、東北経済連合会とともに、次世代放射光施設の整備運用パートナーに選ばれている。