上田原北工区1800m初弾工へ 宇都宮土木の藤原宇都宮線 用買進め31年度着工 西側歩道下に雨水管埋設
[2018/11/22 栃木版]
県が整備を進めている宇都宮市の主要地方道藤原宇都宮線上田原北工区1800mの初弾工事が、早ければ31年度にも発注される見通しとなった。現在、用地補償のための用地測量を進めており、県宇都宮土木事務所によると、同区間は大半が農地で補償物件も少なく、これまでに境界確認が終了。まとまった用地が確保できた箇所から工事を発注していくとした。同工区を含む同県道の大半は、現道東の平坦な農地を南北にバイパスを整備しており、縦断勾配が小さく西側歩道下に雨水管を埋設して集水、沿道の農業用排水路等に排水し雨水対策を実施している。
同県道のバイパスは、南側から暫定2車線で供用を行っており、現道から東に分岐した下田原工区1500mが平成20年度。同工区北側の上田原工区1200mは29年度に供用した。また、上田原北工区北側の中里工区では、事業区間北端となる上河内市民センター(旧上河内町役場)との交差点について中里原土地区画整理事業と整合を図り、年内にも工事に着手する予定。
これら3工区の4車線化による全幅が25mで、上田原北工区では23.5mで計画した。暫定2車線の幅員構成は、11.75mに車道3.25m×2車線に中央分離帯1.5m、路肩1m、自歩道3.5mで計画。自歩道下には雨水管を埋設する。管径は北から南にかけて大きくなり、φ600~800ミリのヒューム管で土被りが1.5~2m程度で施工する予定。
上田原北工区は、宇都宮市金田町地内の市道20008号と上田原工区を分け、北は相野沢町地内で現道にタッチし中里工区と区分する。現道タッチとの交差点は未改良で、今後同工区の用地補償の進ちょくにより工事を発注していく見通し。
県が27年度に公表した同工区の公共事業事前評価資料によると、現道は人家連担地区に位置し、拡幅が困難で多額の経費を要するためバイパス形式とし、地域の生活に配慮した計画とする。将来交通量に対応可能な4車線計画とするものの、当面は暫定的に2車線で整備することとし、交通量の推移を見ながら適宜4車線化を図るとした。
事業予定期間は、28~37年度の10年間で、総事業費が約19億円。事業費の内訳は、測量設計1億円、用地補償9億円、工事費9億円を試算した。
事業目的では、宇都宮市街地から旧上河内町地内までの区間は、幅員が狭小で、大型車両のすれ違いにも支障が多いとし、田原小学校・同中学校が沿線にあるにもかかわらず、歩道が未整備であることから、通学児童・生徒が危険にさらされているとした。さらに最近では、東北自動車道上河内スマートICの整備や中里原土地区画整理事業が進んだことなどで交通量が増加。整備の必要性が一層高まっているとしている。