空調リースで債務16億円 新田保育園建替に継続費(市川市補正)

[2018/11/20 千葉版]
 市川市の村越祐民市長は19日の会見で、今月30日に開会予定の市議会12月定例会に提出する補正予算案を公表した。一般会計は18億8,393万円を追加し、同会計の総額を1,476億0,170万円とする大型補正。増額の原因は生活保護扶助費4億5,000万円や職員給与費2億2,000万円の計上だが、建設関連では小・中学校の特別教室への冷暖房設備借上料に、合わせて16億3300万円の債務負担行為を設定するのが目立つ。

 市内に55校ある小中学校への特別教室への冷暖房設備の借り上げに伴う債務負担行為は、30~44年度を期間とするもの。同市では早くに普通教室へのリース方式による冷暖房設備設置を済ませている一方、特別教室については防音効果や学習環境の改善、設備機器への影響などを考慮し、音楽室や図書室、コンピューター室など一部に限られてきたという。債務負担行為の内訳は、小学校分が10億5,700万円、中学校分が5億7,600万円。

 主なものではまた、新田保育園建替事業として、2カ年増額4億8,000万円の継続費を設定する。内訳は30年度が1億9,200万円、31年度が2億8,800万円となっている。継続費ではまた、28年度から進めている新第1庁舎整備事業について、4カ年総額165億6,130万円の継続費を改め、32年度までの5カ年総額170億2,098万円とする。30年度までの年割額はそのままに、31年度を65億3,299万円、32年度を8億5,409万円とする。

 野球場や陸上競技場のスタンド改修などを計画する国府台公園再整備事業については1億1,000万円を計上。全額を繰越明許とする。運動施設ではまた、市民プール再整備市場調査等委託料に1,300万円を充て、併せて繰越明許とする。

 このほか、公共施設熱中症対策事業として、事業用機械器具費に1億0,400万円、学校給食用備品購入費に1,400万円をそれぞれ計上。公共施設や都市基盤の整備費の補正として、クリーンセンター施設修繕料に5,000万円、史跡公有化事業(土地購入費・補償金)に2,240万円、クリーンセンター管理棟改修設計委託料1,800万円、行徳臨海部再整備事業(物件移転等補償調査委託料)1,511万円、交通安全施設修繕料ほか3事業に1,269万円などを盛り込んだ。

 このほか、将来負担軽減のための債務償還経費の補正として、都市計画道路3・6・32号用地等購入費(土地開発公社分)に2億3,858万円、都市計画道路3・4・12号用地等購入費(同)に1億0,471万円をそれぞれ計上している。危険コンクリートブロック塀等対策補助金には1,200万円の確保を図る。また、文化会館等指定管理料として、30~35年度を期間とする限度額19億円の債務負担行為も設定する。

 同定例会にはこのほか、塩浜1-3地先での市川漁港区域護岸整備工事の請負契約案も提出する予定で、東亜建設工業(千葉支店・千葉市中央区)と2億4,950万円(税抜き)で契約を図る。

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