5億で1140m拡幅改良 真岡土木の益子公園線 百目鬼川の2橋整備 放水路橋は31年度調査へ

[2018/11/17 栃木版]
 県は、益子町の一般県道益子公園線1140mの拡幅改良事業に着手する。一般県道下大羽益子線城内坂交差点から一級河川百目鬼川(百目鬼川放水路)に沿って狭あい区間を改善するもので、東側に片側歩道2.5mを確保した幅員10.5mで整備する。概算事業費は5億円。31年度からの国庫交付金充当を視野に年明けには用地取得に備え、用地測量を発注する予定。構造物では百目鬼川を渡河する2橋を整備し、このうち既設の放水路橋は昭和31年架設で老朽化。県真岡土木土木事務所によると、現橋を拡幅して活用できるのか、架け替えるのか、31年度にも調査を実施する見通しを示した。

 益子公園線は、町中心部から大羽地区を結ぶ生活道路としての機能に加え、起点の城内坂は陶芸の町として賑わい、沿道の西明寺には2つの国指定の重要文化財を保有するなど、観光バスも往来する観光周遊ルートになっている。現道は幅員が4~5m程度で見通しが悪く、大型車両等の通行を考慮し、所々に待避所が設置されているものの、全体としては交互通行に支障を来している。

 全体延長は6966mで、事業化を予定しているのは、改築の完了している城内坂交差点から1140m。同区間は、益子小学校の通学路になっており、児童らの安全を確保するため、東側に2.5mの歩道を確保する。事業化に向け29年度に路線測量、29~30年度には道路詳細設計を実施してきた。路線測量を篠原設計(真岡市)、道路詳細設計は富貴沢建設コンサルタンツ(宇都宮市)が担当している。

 事業予定区間には、一級河川百目鬼川が流れ、豪雨時には同県道に冠水被害が発生している。同河川も放水路を主体とした整備による洪水対策が31年度から国庫交付金を充当して開始される予定で、同事務所では河川改修と整合を図り整備を進めていくとしている。

 整備予定の構造物は、新設橋1カ所と既設の橋1カ所の対策。このうち既設の放水路に架かる放水路橋は、昭和31年に建設した橋長4.96mのワンスパンのRC橋。幅員は6mで、31年度に計画する調査を基に活用が可能と判断されれば、不足分を継ぎ足し幅員を確保する拡幅工法を検討していくとした。

 新設の橋は、放水路整備に合わせ横断箇所に架設するもの。放水路の標準断面は天端で4~5m程度とし、ボックス工による架設を検討していく予定。

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