建設技術研が約1855万円で落札 支倉トンネル645m詳細設計 橋設計も年内に委託(宮城県大河原土木)

[2018/11/16 宮城版]
 仙台市太白区から川崎町支倉間を通る国道286号のバイパス整備に関し、バイパス内にトンネルを建設する宮城県大河原土木事務所は11月15日、詳細設計業務を建設技術研究所(東北支社・仙台市青葉区)に委託することを決めた。同社が「支倉道路トンネル詳細設計業務委託」の一般競争入札を、1855万4000円で落札した。NATM工法で建設するトンネル645mの詳細設計をまとめる。同事務所はバイパス内に建設する橋2カ所の詳細設計業務も、今後、委託する意向だ。
 建設技術研究所が落札した支倉道路トンネル詳細設計業務委託は、10月18日に一般競争入札が執行された。同社のほかにエイト日本技術開発(東北支社・仙台市若林区)、大日本コンサルタント(東北支社・仙台市青葉区)も応札したが、3社とも調査基準価格の2094万8000円を下回り、落札決定が保留されていた。
 大河原土木事務所は履行能力確認調査を行い、それから簡易型(実施方針型)の総合評価を実施した。建設技術研究所は実施方針の項目で他社より評価が高く、総合評価点85点(価格50点+価格以外35点)を獲得して落札を決めた。予定価格は2631万8000円だった。
 太白区坪沼地区から川崎町支倉地区間を通る国道286号は、カーブが連続して見通しが悪く、道路の安全確保に支障をきたしている。安全確保に向けて、宮城県と仙台市は現道より北側に道路を切り回し、延長2.6kmのバイパス(支倉道路)を共同で整備することにした。区間内には2カ所にトンネル、3カ所に橋を建設する。
 2.6kmのうち、宮城県は川崎町側の1.25kmを担当する。宮城県の担当区間にはNATM工法で掘削する延長645mのトンネルと、2カ所に橋がある。
 建設技術研究所に委託する業務では、現地踏査や設計条件を確認した上で、トンネル本体および坑門、排水構造物の詳細設計などをまとめる。トンネル内には全幅12mの道路を整備し、車道6.5m(2車線)と片側に歩道3.5mを確保する。履行期間は31年3月29日まで。
 バイパス整備で大河原土木事務所は今後、道路用地の確保に向けて用地測量業務2件を第4四半期に委託する。また、2カ所に架設する橋の詳細設計については、予算の確保状況を見定めながら本年度中または31年度に委託する。
 なお、太白区側の1.35kmを整備する仙台市は、区間内に建設するトンネルと橋の詳細設計業務を委託済み。トンネルの詳細設計は千代田コンサルタント(東北支店・仙台市青葉区)、橋の細設計業務は復建技術コンサルタント(仙台市青葉区)が請け負っている。

Comments are closed.


Powered by WordPress, WP Theme designed by WSC Project.