ブロック設置など推進 バリアフリー化の進ちょく状況(習志野市)
[2018/11/13 千葉版]
習志野市都市計画課は、27年3月に策定した「バリアフリー移動等円滑化特定事業計画」の、29年度(30年3月末)までの進ちょく状況をまとめた。同計画では27~32年度の6カ年を前期、33~37年度の5カ年を後期とし、事業が完了したものまたは計画通りのもの、おおむね計画通りのもの、進ちょくしているが努力を要するもの、未着手の各段階に分け評価。ソフト・ハードの両面で整備を進めていくとした。
同計画に基づき、29年度以降も取り組んでいくものについてみると、道路特定事業のJR津田沼駅・新京成新津田沼駅周辺地区では、JR津田沼駅南口駅前広場やユザワヤ津田沼店前、イトーヨーカドー津田沼店前などではみ出し看板の指導や放置自転車の撤去などソフト面の対策を29年度も継続実施。一方でJR津田沼駅北口駅前広場の歩道の改良(1カ所)やスムース横断歩道(1カ所)については、JRと協議中だとするとともに、前期の整備を予定していたエレベーターの設置については、船橋市と費用負担について折衝中だとした。歩道平板ブロックの張替は28年度で完了している。
このほか津田沼パルコ東側のエリアについてはカラー舗装化を計画。107m、78m、41mの3区間で船橋市と費用負担面で協議しているという。津田沼公園北側96m区間と同公園東側の44m区間の歩道拡幅は、計画後期での実施を予定している。
新習志野駅周辺地区についてみると、国土交通省(千葉国道事務所)による香澄交差点歩道橋での幅員狭窄部分への注意喚起看板2基の設置については、29年度に施工予定であったものの、歩道橋のエレベーターに破損事故があったため延期。総合福祉センター関連前では、歩道の部分改良10カ所や溝幅が細かいグレーチング2カ所の設置、1210mに及ぶ視覚障害者誘導用ブロックの設置は後期に予定する。
建築物の特定事業計画についてみると、同市庁舎を新たに建設したことに伴い、おもいやり駐車場(車いす使用者用駐車場)の設置や各階への多目的トイレの設置、透水性舗装、案内表示の設置などは29年度までに完了。同敷地内に新たに建設を予定する消防庁舎側の視覚障害者誘導用ブロックは、同庁舎完成後の33年度以降の整備を予定する。
公共交通特定事業では、JR津田沼駅や新京成新津田沼駅周辺で、バス停へのベンチの設置を進めており、このうち京成バスシステムについては、各所の旅客や歩行者の動線・幅員などを考慮して検討していくとした。京成津田沼駅について京成電鉄は、前年度に完了したリニューアル工事以降、駅施設の改良などといった具体事項はないものの、今後も使いやすい駅整備を検討していくとしている。このほか、JR新習志野駅では30年度、プラットホームに内方線付警告ブロックなど転落を防止するための設備を設置するとしている。
市では高齢者や障害者らの移動や施設利用の利便性と安全性向上の促進、障害・障害者に対する正しい理解の促進や支援体制の充実を図ることを目的に「市バリアフリー移動等円滑化基本構想」を26年10月に策定。同構想に示すバリアフリーの方針を実現するための具体的な事業を位置づけた特定事業計画を27年3月までにまとめた。
特定事業計画では整備方針として、歩道構造と歩行路面環境、案内標識など情報提供施設、視覚障害者誘導用ブロック、バスの上屋やベンチ、手すりなどの整備・改善が掲げられている。