八千代エンジで堤防設計 石巻三輪田地区の6km区間(北上川下流)
国土交通省北上川下流河川事務所は7日付で、北上川下流管内堤防設計業務を八千代エンジニヤリング(北日本支店・仙台市青葉区)に委託した。同業務は1日に簡易公募型競争入札を開札し、総合評価を経て同社が1519万円で落札した。業務内容は、石巻市三輪田(みのわだ)地区で北上川の堤防をかさ上げするため、延長6km区間の概略設計などをまとめる。
同地区の既存堤防は、県道との兼用堤で、北上川の右岸に位置している。計画高より低いため、2mほどかさ上げする見込み。今回の業務で堤防の線形などを決める。
兼用区間の県道は2車線だが、川側に工事用道路が並走しており、実際には4車線に見える。工事用道路は、北上川の河口部や旧北上川の堤防を復旧・復興するために造られた。県道とは防護柵で区切っており、資材などが置かれている。
兼用堤の背後には県管理の河川が流れており、この河川と北上川が合流する地点には土木遺産の福地水門がある。福地水門はかさ上げできないため、現状のまま残し、別の場所に新たな水門を築く。
概略設計業務では、工事用道路の活用なども含めて堤防のかさ上げ方法を考える。併せて、福地水門の代わりとなる新しい水門の位置なども決める。履行期間は31年3月25日まで。
今後は別途、堤防のかさ上げに向けた水門の設計業務や、堤防の詳細設計業務を委託する。