概略計画を策定へ 北千葉道路の連絡調整会議(県道路計画課)
[2018/11/08 千葉版]
県土整備部道路計画課は、5日に開かれた第8回となる北千葉道路連絡調整会議の結果を明らかにした。同課が議長を務め、沿線管内の県出先事務所や自治体、国土交通省出先事務所などで構成するもので、外環道との接続部分から国道16号までの専用部と一般部について、その基本構造や横断構成、連結位置とその構造、接続路線などについて考え方が示され、構成員がこれに合意。今後は国と県、沿線市が調整を図りながら、速やかに概略計画(2500分の1)を策定することを確認している。
今回の会議では、構成員として新たに白井市と船橋市、印西市、成田市、国交省千葉国道事務所などが追加されるなどした。
北千葉道路の構造については、先に意見書の提出が求められていた市川市~船橋市の約15km区間の環境影響評価(環境アセスメント)方法書にも示された通り、一般道路が供用済みの鎌ケ谷市~船橋市間については自動車専用道路(専用部)を4車線、今後整備する市川市~鎌ケ谷市間は自動車専用道路と一般国道(一般部)をともに4車線で整備することとし、設計速度も専用部は毎時80km、一般部は同60kmにそれぞれ設定。道路の区分は専用部を第1種第3級、一般部を第4種第1級とし、構造については▽地表式(盛土構造、切土構造)▽掘割式(掘割構造)▽嵩上式(高架構造)▽地下式(トンネル構造)──を併用する。
今後整備する外環~鎌ケ谷間の専用部については、計画ルートが多数の一般道や鉄道と交差することのほか、同路線の重要性などを踏まえ、市街化が進んでいること、またできる限り早期の整備を目指すことなどを目的に高架構造を基本に計画。一方で、外環~県道松戸原木線の約2km区間は、接続する外環道が半地下構造となっていることなども踏まえて地下構造を基本とするほか、北総鉄道大町駅北側で現道の国道464号や新京成線などと交差する串崎新田交差点部分(松飛台地区)の約2km区間も地下構造とする。
一般部(国道464号)が供用されている鎌ケ谷市の主要地方道船橋我孫子線交差部から、船橋市の国道16号までの区間は、国道464号の掘割構造内(北総鉄道敷地の両側)に専用部を片側2車線ずつ設置。一般部全体については、多数の一般道と交差することから、最適な道路ネットワークのため地表式を基本とし、幹線道路とは交差点、また沿線の生活道路とは副道を介して交差・接続させる。
一方で4カ所ある計画ルートと鉄道の交差箇所については、現地の状況や構造基準などを踏まえて高架または地下による立体交差とする。
外環~鎌ケ谷の高架構造部については、計画ルート中央に専用部(中央帯、車道、路肩)、その両側に一般部(路肩、車道、路肩)を配置することを基本に、必要用地をできるだけ小さくするよう計画。一般部の外側は植樹帯や副道、自転車道、歩道、電線共同溝を計画。歩行者が横断する場合は平面横断(横断歩道)を基本とし、必要に応じて立体歩道施設(歩道橋など)を計画。このほか、沿道環境を保全するため、遮音壁や環境施設帯を計画するとした。
今後は概略計画の策定を進めるとともに、事業中区間である印西~成田間についても、速達性や定時制の確保に向けた手法を県が検討していくのに並行し、ソフト面でも県と沿線市が連携し、計画策定へ地元への情報発信を進め、合意形成を図っていく。