34床増床し505床に 医療センター検討委で方針(船橋市)
[2018/11/07 千葉版]
海老川上流地区への移転が計画されている市医療センターについて話し合う、第13回となる「船橋市立医療センターの在り方に関する検討委員会」(委員長・中山茂樹千葉大学大学院工学研究科教授)が6日、同市役所で開かれた。当日は市が県に対して申請した増床の状況が示され、一般病床34床を増床することを含め、新病院の病床数として505床を想定していることが分かった。次回の会合は来年3月にも開かれる予定となっている。
一般病床34床の内訳をみると、高度急性期29床に加え、一般病床(緩和ケア)で急性期分が5床。増床後の新病院での病床種別については▽一般病床(高度急性期)441床▽一般病床(ICU・SCU)(高度急性期)35床(ICU(集中治療室)20床、SCU(脳卒中ケアユニット)15床)▽一般病床(緩和ケア)(急性期)25床▽精神病床(MPU)4床──で、増床分を含め既存病院(449床)より56床多い505床とする。
このうちICUとSCUの増床分は、今年3月30日付で県知事の承認を得ている一方、精神病床(MPU)については県と協議中だとした。
増床の目的と必要性について市は、海老川上流地区で医療と健康のまちをテーマとする「ふなばしメディカルタウン構想」に基づき新たなまちづくりを進めており、医療センターがこのまちに移転し、高度急性期機能の強化を図るとともに、市民の健康と生命を守る新たな中核病院を目指していると説明した。
市はさらに、現在の病院が救急救命センターとして東葛南部地区の多くの重篤患者を受け入れているだけでなく、地域医療支援病院、地域がん診療連携拠点病院、災害拠点病院、臨床研修病院としての役割も持ち、これらの機能の充実は必要不可欠で、同医療圏の高度急性期、急性期の病床数は必要分に比べて過剰とされているものの、今後引き続き患者数の増加が見込まれているため、機能の充実と強化、将来の入院需要の増加を踏まえ、増床申請したとしている。
議事ではこのほか、新病院の方向性(案)として、前回の委員会での指摘から、精神病床(MPU)の設置に向け県と協議を続けるとしたほか、災害拠点として免震構造の採用やヘリポートを整備することからさらに踏み込み、災害時にも病院機能を継続できるような対策を講じるとしたのに加え、災害時にも診療が可能なスペースを確保するなどとした。