大谷橋半断面施工へ計画 宇都宮土木の宇都宮今市線 大谷観音線の交差点改善 用買進め31年度着工へ
[2018/10/25 栃木版]
県は主要地方道宇都宮今市線大谷南工区の整備に伴い、一級河川姿川を渡河する大谷橋の架け替えを仮設橋梁を設置しない半断面施工で計画しているが、今年度に具体的な施工計画を固め、31年度以降の工事に備える。同工区は大谷橋架け替えに先行し、東側に近接する一般県道大谷観音線とはT字路型の交差点に改善する。県宇都宮土木事務所によると、交差点を改善し大谷橋架け替えに伴う仮設ヤードを確保、今年度は用地補償を進め、31年度の着工に備えていくとした。大谷橋の新橋は、橋長が20.5m、形式をPC単純プレテンション方式床版橋としている。
新橋は現在と同位置に架け替え、付加車線の設置に伴い幅員が広くなるため、下流側の拡幅する南側を1期、現在の橋梁を撤去し北側架設を2期として工事を進めていくとしている。南側には家屋が近接しており、今年度委託した施工計画では交差点の切り回し計画とともに、架設位置を確定し、半断面施工の整備スケジュールを精査していくとした。架け替えに伴う橋梁設計と施工計画は、ダイミック(宇都宮市)が担当している。
新橋の下部工は逆T式橋台2基で、右岸側が杭基礎、左岸側は直接基礎。左岸側橋梁取り付け部で、大谷観音線が分岐し大谷橋との間に架設ヤードを確保。交差点の形状を改善するため、東側に切り回しT字路とし、主交通を大谷観音線から今市線に変更する。新橋の幅員は、交差点影響範囲の左岸側が21m、右岸側は17.5mの台形形状となる。
右岸側橋台は、場所内杭(n10本、φ1000)の深度6mで施工。一級河川姿川は、大谷橋を境に計画高水流量が変わり、改修を進めている下流側の毎秒120立方mの計画河川幅で新橋の諸元をまとめた。
大谷橋は昭和9年に架設された橋長11mの単純RCT桁橋。幅員が車道のみ5.85mで老朽化している。同県道は城山地区の小中学校の通学路に指定され、交通量の増加ととともに、歩行者の安全を確保するため、昭和51年上流側に幅員1.5mの側道橋を架設している。
事業は同県道西側の大谷工区から続く、交通安全施設整備。大谷観音線が分岐する交差点の影響範囲約300mは、両側に歩道2.5m、車道と歩道の間には自転車専用通行帯1.75mを確保し、全幅を15mで整備する。
交差点は宇都宮市街地方面から大谷観音に向かう車両のために右折レーンを設置。本線シフト長に40m、右折車線長には70mを確保。右折車線長の内訳は、テーパ長30m、滞留長が40mとしている。
大谷観音線は、本線シフト長が35m、右折車線長を50m。右折車線長はテーパ長が20m、滞留長を30mで計画した。今市方面から宇都宮方面に向かう上下車線の中央部はゼブラゾーンで区分し本線シフト長が40m。大谷橋を渡河した西側にはバスベイを設置、停車する車線長には35mを確保する計画。
大谷南工区は、交差点と老朽橋の改善を含む700mの事業化に24年度から着手した。全体事業費には8億5000万円を試算している。