内外エンジに調査委託 登米中田地区の農業施設(北上土地改良)

[2018/10/24 宮城版]
 農林水産省北上土地改良調査管理事務所は「中田地区施設構想検討その他調査業務」を885万6000円で内外エンジニアリング(東北支店・仙台市青葉区)に委託した。中田地区は登米市と岩手県一関市にまたがる水田地帯となっており、同業務で農業施設の更新に向けた構想検討を行う。
 同業務は、国営施設応急対策事業で進める。主な業務内容は、大泉揚水機場や水越揚水機場などの配水システムの存続に必要な費用と、新たな配水システムについて比較検討し、同地区の最適な施設構想を探る。併せて、冠水事故の要因調査・対策を検討する。履行期間は31年3月4日まで。
 業務委託に当たっては、16日に一般競争入札を開札し、総合評価を経て19日に落札決定した。同社とは22日に委託契約を結んだ。
 大泉揚水機場は、登米市中田町上沼字天神山地区に設けられており、経年劣化している。排水能力は、口径1300mmの横軸斜流ポンプ3台(1~3号)で毎秒10t。建屋はRC造2階建て延べ約151平方mの規模。
 過去には1号ポンプの不具合で緊急停止したことがある。29年度には明電エンジニアリング(本社・東京都品川区)に応急対策工事を発注した。その後、日化エンジニアリング(東北事務所・仙台市太白区)に原因究明等調査を委託した。
 水越揚水機場は、排水能力が毎秒3.75t。ポンプ2台が備わっている。中田地区の農業施設はこのほか、延長11.5kmの大泉幹線用水路、延長4kmの水越幹線用水路、延長1.8kmの石森幹線用水路、西田排水機場、糠塚排水機場などがある。いずれも昭和47~62年の国営かんがい排水事業で整備された。受益面積は登米市と一関市の4070ha。
 28年度には幹線用水路3路線の機能診断調査業務を日化エンジニアリングに委託。29年度には西田排水機場と糠塚排水機場の耐震性能照査業務を三祐コンサルタンツ(仙台支店・仙台市青葉区)に委託した。

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