施工者を年明け選定 女川に冷凍・冷蔵施設(高政)
[2018/10/18 宮城版]
水産加工業の高政(女川町)は、同町石浜地区に保管能力5000t規模の冷蔵・冷凍施設を建設する計画で、12月ごろに建築確認申請を提出し、年明けに建設事業者を選定する意向だ。建築着工は来年3月以降を見込んでおり、同年内の完成を目指す。建設事業費は16億~18億円を試算している。
冷蔵・冷凍施設は、S造2階建て延べ4000平方m弱を想定しており、1階に冷蔵・冷凍庫や加工場、2階に事務所やサニタリー室、休憩室、更衣室などを配置する考え。
建設場所は、町が造成した水産加工流通施設用地の一角で、敷地面積が5573平方m。町が1月15日~2月28日に同地への進出事業者を募集した際に応募し、土地を提供されることになった。
建設事業費は、水産業共同利用施設復興整備事業の補助金を活用する。この補助金は財源が復興交付金で、対象事業費の8分の7以内が国から町を通して交付される。
補助対象事業費の上限は、水産物鮮度保持施設(冷蔵・冷凍施設)が10億円、または敷地面積×20万円で積算した金額のどちらか少ない方の額。水産物加工処理施設(加工場)は20億円、または敷地面積×20万円で積算した金額のどちらか少ない方の額となっている。
高政は、昭和12年4月の創業、同48年12月の設立。本社は同町浦宿浜地区に置いている。取り扱い品目は練製品、魚卵、魚加工品、すり身調整品など。店舗は「女川本店万石の里」をはじめ、県内外に多数を出店。商品は笹かまぼこや揚げかまぼこなどを販売している。
同町の水産加工流通施設用地には今後、高政のほか、ワイケイ水産、マルキン、万石の粒の町内企業3社が水産加工場などを建てる予定になっている。