本線直結型でスマートIC 下野市 33年度の着工目指す 27.9億で市アクセス路8.1億

[2018/10/17 栃木版]

 下野市古山地区の北関東自動車道において、(仮称)下野スマートICの設置に向けた事業が進められている。下野市建設課によると、方式は本線直決型のダイレクト方式を採用するとし、35年3月の開通を目指すという。市ではスマートICへの連絡路や、生活道路の付替整備を行うとしており、設計や用地補償を進め、早ければ33~34年度ごろに着工する見込みだ。下野スマートICの本体事業費は、NEXCO東日本と合わせ概算で27億9000万円。市の連絡路等関連事業費には、8億1000万円を試算している。

 市は、産業・観光・医療等のストック効果を最大化させ、企業誘致や物流機能強化による地域経済の活性化や広域的な災害対応などを図るため、市内へのスマートIC設置を計画。今年8月にはスマートIC連結許可を取得し、事業に着手している。

 スマートIC設置箇所は、古山地区の石橋北小学校付近で、壬生ICから東に約3.4km、宇都宮上三川ICから西に約5kmの位置としている。接続方式は本線直結型で、付属施設としてETCゲートや誤進入時のUターン路などを想定している。連絡路については、IC設置予定箇所から東にある文教通り(市道1-2号線)へのアクセスを構想。東行き線アクセス路は高速道路北側から、西行き線アクセス路は高速道路の南側からの整備を計画している。

 スマートICの整備にあたっては、IC設置のほか、連絡路まで含めた詳細設計を31年度に、NEXCO東日本が行うという。32年度から用地取得や物件補償のための交渉を進め、早ければ33~34年度から工事に着手。35年3月の開通を目指すとした。

 市は、スマートICへの連絡路や、連絡路整備に伴う生活道路の付替整備を行うとしている。これらの工事も、スマートIC整備に合わせ、33~34年度から着手していく意向を示した。

 市では、27年9月関東・東北豪雨において、市内を流れる一級河川姿川の水位が上昇し、多くの橋梁が交通止めになるなど、東西の往来が困難になる事態が発生。災害時でも円滑な交通を確保するため、スマートICを活用したいとしている。

 医療面では、スマートICによる獨協医科大学病院、自治医科大学病院、石橋総合病院等の医療機関のスムーズな連絡を構想。地域活性化においても産業面では、石橋第二工業団地のほか、現在の西坪山工業団地等の東側約40haを計画地とした(仮称)西坪山工業団地の整備を構想しており、これら工業団地へのアクセス強化が可能となる。市ではまた、JR石橋駅周辺(旧石橋総合病院跡地、旧石橋庁舎跡地)の公共用地利活用等計画に伴い、好位置に計画するスマートICについて、地域活性化につなげていきたいとした。

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