9公園で長寿命化計画 予防保全的管理前提に(市川市)
[2018/10/11 千葉版]
市川市公園緑地課は、市内9カ所の地区公園と都市公園について30年度、公園施設長寿命化計画を策定する。策定に伴う調査などの業務は、23日に開札予定の一般競争入札で委託したい考えで、入札を公告中だ。適切な施設の点検や維持補修など予防保全的に管理し、既存ストックの長寿命化対策や計画的な修繕、改築、更新を実施するのが目的で、入札書は19~22日に受け付ける。
入札の参加資格は、市の入札参加者名簿に建築設計コンサルタントで登載され、県内に本店または営業所などがあり、過去15年以内に国または地方公共団体が発注した公園施設の長寿命化計画策定業務を元請、完了させた実績などを求めている。
長寿命化計画の策定を計画しているのは、地区公園5カ所と都市公園4カ所の計9カ所。具体的には地区公園が▽里見公園▽蓴菜(じゅんさい)池緑地▽広尾防災公園▽小塚山公園▽大町公園──の5カ所、一方の都市公園が▽駅前公園▽南行徳公園▽姥山貝塚公園▽大洲防災公園──を対象としている。
同業務では子供をはじめ誰もが安全・安心して公園を利用できるよう、公園ごとに計画を策定する。業務内容は▽予備調査▽健全度調査と健全度・緊急度の判定▽長寿命化計画の検討と策定──の主に3段階で進める。
「予備調査」では、対象となる全ての公園施設について、公園台帳などを使って施設に関する情報を収集。施設を予防保全型の管理または事後保全型の管理の対象施設にそれぞれ区分する「計画準備」と、作成した「調査票」に基づき、現地調査によりデータの保管と事後保全型の施設に関して現地把握する。
「健全度調査と健全度・緊急度の判定」については、予備調査で予防保全型の管理を実施する候補とした施設に分類した公園施設を対象に、施設ごとに長寿命化計画の策定指針に基づき、健全度調査と健全度、緊急度を判定。結果などを「健全度調査票」などに整理する。
計画の検討・策定に当たっては、公園全体の状況と照らし合わせた上で、公園全体のあり方や個別の施設ごとに、長寿命化のための基本方針を検討。基本方針は、予防保全的管理を前提とするよう求めた。
健全度判定で修繕または改築などが必要と判断された施設については、必要となる金額を概算。工法の選定では消耗部材交換などの維持コストを含めて経済的に比較し、コスト縮減を検討。修繕または改築の時期の検討に加え、各公園施設の点検・調査結果を基に費用の平準化を図るため、その計画期間や対象となる公園施設の選定、計画全体の実施効果(LCCの縮減額)などを求めていく。