新消防庁舎DBを公告 総合評価で来年2月開札(習志野市)
[2018/10/6 千葉版]
習志野市は5日、建て替えを計画する新消防庁舎について、建設工事の入札を公告した。市は建設予定地に隣接して建てられている同新市庁舎と同様に、受注者が実施設計業務と施工を一括して進める設計施工一括発注方式(デザインビルド、DB方式)を採用。総合評価落札方式による一般競争入札は、来年2月1日の開札予定だ。旧消防庁舎の解体を含めて34年1月末の完了を目指す。
入札の参加資格は、単体企業または工事への参加を希望する複数の企業によるグループとし(JVは不可)、参加グループの場合は代表企業と構成企業で構成され、施工者を1者、実施設計者を1者または複数で構成するものとし、施工者を代表企業とする。
実施設計者は、平成20年度以降に完了した、延床面積が3,500平方m以上の官公庁の庁舎または民間企業の事務所の実施設計を履行、かつ延床面積が3,500平方m以上の免震構造を持つ施設の実施設計を手掛けた実績を有することなどとした。
一方の施工者は、同市の入札参加者名簿で建築一式工事の経営事項審査の総合評定値(P)が1,600点以上で、平成20年度以降に工事が完了、引き渡しが済んだ、延床面積3,500平方m以上の庁舎などの建築一式工事(躯体や外装、内装を含む新築、改築、増築の部分)を施工、かつ延床面積3,500平方m以上の免震構造を持つ施設の建築一式工事の施工実績などを求めている。
開札までのスケジュールをみると、入札参加資格の確認申請書は10月22~26日に受け付け。続けて参加者が想定する、基本設計の図書変更版と市新庁舎等基本設計で示された内容を変更する提案(VE提案)について、その適否の判定を目的に参加者と対話を実施。対話希望申請書は11月12~15日に受け付け、同26~28日に実施を予定し、対話で適と判断した内容については公表するとしている。
入札書は12月17~21日に提出を求め、同期間に技術提案書の提出も受け付ける。開札は31年2月1日に行う。予定価格は23億7,060万円、低入札価格調査基準価格には16億5,942万円(ともに税込み)を設定した。
市消防庁舎は、昭和53年の建設から39年が経過し、内部の壁面や開口部周辺の亀裂や剥がれなどが顕著に見られるほか、雨漏りなどが発生するなど老朽化が進んでいるという。
また、平成22年に実施した耐震診断では構造耐震指標(Is値)が0・36と判定されるなどし、既存の消防庁舎が持つ多くの課題を抜本的に解決するため、市は新たな消防庁舎を建設することを決めた。
新消防庁舎は、市庁舎建設とともに、25年度に市新庁舎等基本設計を佐藤総合計画(東京都墨田区)に委託。財政負担の低減と平準化を図るため、26年度に市庁舎建設をI期事業、30年度に消防庁舎建設をII期事業とし分割。加えて、新消防庁舎の基本設計を実施して5年経過していることから、市では基本設計を見直したとしている。
新消防庁舎は建築面積約1,380平方m、RC造3階建て延べ約3,540平方mの構造・規模で計画。施工に当たっては駐輪場や外構工事、既存庁舎の解体工事、防災倉庫の移設工事などを含めている。