工事・業務42件を発注 新排水路 初弾工で280m掘削 下半期の発注予定(登米市)

 宮城県登米市は10月3日、30年度下半期の発注予定を公表した。10月1日時点で工事32件、業務委託10件を発注する見通し。迫町大東地区の洪水対策として建設する新排水路について、初弾工事となる「迫町大東地区雨水排水路築造工事」の一般競争入札を第3四半期に公告する見込み。
 更新した発注予定によると、工事案件は29年度同期比で4件減。本年度当初からは65件減った。
 工種の内訳は▽土木一式23件▽建築一式1件▽舗装2件▽機械器具設置2件▽とび・土工・コンクリート1件▽防水2件▽消防施設1件──となった。
 32件のうち、21件を一般競争入札で、残り11件を指名競争入札で施工者を選定する。発注時期はすべて第3四半期を予定している。
 新排水路を掘削する迫町大東地区雨水排水路築造工事の工種は「土木一式工事」。工期は5カ月程度を見込んでいる。
 宮城県の登米合同庁舎がある大東地区は、若干の窪地になっているために冠水被害が起こりやすい。内水の排水効率も悪いため、登米市は現在、排水路の見直しなどを行っている。洪水対策として建設するのが、大東地区から下流側の佐沼環境浄化センター方面へと掘削する新排水路。延長1000m程度を建設することにしている。
 宮城県も大東地区、大網地区の洪水対策として、長沼川が増水した時に分水する放水路を整備している。放水路も佐沼環境浄化センター方面へと流下するため、市が整備する新排水路は下流側で県の放水路に接続する。
 登米市が発注を予定している雨水排水路築造工事は、延長1000mのうち、初弾工事として280m分の掘削を行うもの。工事は下流側で行い、ボックスカルバートも設置する予定だ。
 老朽化した農業用用水施設の工事では、第3四半期に「渋川樋管補修工事」の一般競争入札を公告する。石越町内にある渋川樋管は、農業用用水を夏川に放流する施設として利用されている。老朽化によって漏水するようになり、樋管が通っている堤体に水がしみ出すようになっている。今回は本格工事前の準備工として、薬液を注入して漏水箇所を補修する。工期は4カ月。市は31年度以降に本格工事に着手する考え。
 唯一の建築一式工事では、障がい児の支援施設「こじか園」(中田町)の改修として、第3四半期に「登米市児童発達支援センターこじか園改修工事」を一般競争入札によって発注する。園庭や通路の路盤、駐車場などを補修し、けやき教室棟など建物外壁のクラック補修を行う。改修に関する設計業務は小野建築設計(登米市)が担当した。
 このほか、下水道の整備として中田町宝江新井田、迫町梅ノ木、豊里町新田町の3地区で実施する汚水管築造工事を、計10件発注する予定だ。

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