区画整理で環境調査 海老川上流のまちづくり(船橋市)
[2018/9/27 千葉版]
船橋市都市政策課は、組合施行による土地区画整理事業を計画している海老川上流地区で、環境影響調査を実施する。対象範囲は区画整理を計画する東町195-1ほか周辺地域の約41・9haで、県条例で50ha以上とした土地区画整理事業に伴う環境影響評価(環境アセスメント)が求められる規模に満たないが、市では自主的に調査を実施することにしたという。業務は10月10日開札予定の一般競争入札で委託する考えで、入札への参加は10月2日まで受け付ける。
入札への参加資格は、委託のAランク業者で[1]環境部門(環境影響評価)、[2]建設部門(建設環境)、[3]総合技術監理部門(環境-環境影響評価)──の技術士を配置することができ、20年4月以降に国または地方公共団体が発注した法アセスメント、または条例アセスメントによる環境影響評価業務を元請けし、完了した実績などを求めている。予定価格は3,405万円(税抜き)、履行期限は32年7月末までを設定している。
この業務は、事業の実施に伴う周辺環境への影響を調査、予測・評価するとともに、良好な環境保全を図りつつ、事業を円滑に進めていくことを目的とし、自主的な環境影響調査報告書の作成や、環境現地調査の実施、報告書に伴う手続きなどを進めることにしている。
報告書の作成に当たっては、土地利用計画や道路・公園など公共施設の配置、住宅の利用・施工計画などといった事業の内容を把握した上で、計画地とその周辺地域の概況を取りまとめ。環境影響評価を実施する評価項目を選定し、県の環境影響評価技術細目などを参考に調査や予測、評価手法などを検討する。
また、工事などによる対象事業実施区域周辺への影響について、定量的・定性的に予測し、項目ごとに影響の程度と範囲を明示するなどする。
市では現在、事業計画の素案の策定を進めており、地権者らに示す考え。並行して県など関係機関と協議も進め、市街化区域への編入などといった都市計画変更や、土地区画整理組合の設立認可など事業の実施に必要な法手続きを進め、33年度をめどに事業に着手していきたいとしている。
同地についてはまた、松戸徹市長が医療体制のさらなる充実を図ることを目的に、地域医療と高度医療を担う市立医療センターを移設、医療・福祉機能をまちの中核とする「メディカルタウン」構想を表明。現在は市立医療センター建替基本計画の策定をアイテック(東京都中央区)が30年度末を履行期限に進めている。