エアコン設置検討へ 県立高校の未設置教室に(千葉県教育庁)

[2018/9/22 千葉版]
 県教育庁は、県立の高等学校123校のうち、普通教室にエアコンが設置されていない20校への設置に向けて、検討を始めたことを明らかにした。気象庁が「災害級」と表現した今夏の猛暑を受けるなどし、開会中の県議会9月定例会の一般質問に対して森田健作知事が答弁したもので、併せて既設の103校で、リース料などを生徒の保護者が負担している状態の解消または負担軽減に向け、県の負担とすることなどについても検討していくとした。

 県立高校のエアコン設置状況については現在、全校で図書室と保健室、パソコン教室、事務室への設置が完了。普通教室については、成田空港の周辺など、防音に対する処理が必要と認められた5校で、県費による設置を済ませているものの、残る設置済みの98校の高校については、保護者が費用を分担する形で、リース方式などで設置されている状況になっているという。

 県は学習環境の向上を目的に、エアコン未設置の教室への新設の検討を開始。エアコンの導入方法に加え、必要となるコストなどを算出し、検討材料とする考えだ。加えて、職員室へのエアコンの設置についても、約半数で未設置の状況が続いていることから、年間4~5校のペースで設置している現況のスピードを早めたいとしている。

 公立学校施設へのエアコンの設置については、千葉市が開会中の市議会9月定例会に、設置に向けた基本計画策定委託料を計上した一般会計補正予算案を提出しているほか、習志野市も32年夏までの設置を目指していることを市議会で宮本泰介市長が表明。八千代市でもまた、PFI手法による設置を目指し、年度内に支援業務の発注を計画しているのに加え、市原市は全小中学校に設計・施工一括方式でエアコンを導入するためのプロポーザルを20日に公告したばかりであるなど動きが盛ん。31年度以降にこれらの整備が集中することも予想されており、施工者側の不足も懸念される。

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