三菱地所レジを特定 新松戸駅東側 区画整理の支援(松戸市)
[2018/9/12 千葉版]
松戸市街づくり課は11日までに、新松戸駅東側地区土地区画整理事業(仮称)について、事業アドバイザーを選定する公募型プロポーザルで、三菱地所レジデンス(東京都千代田区)を特定したことを明らかにした。他の参加メンバーや選定経過などは公表していない。市は新松戸駅に接する同地区を優先的に整備する地区として位置付け、街づくりに対する地元合意形成支援とともに、将来の生活再建方策を示すため、事業への賛同を得るため取り組んでいくとしている。
新松戸駅東側地区土地区画整理事業(仮称)は市が施行予定者として認可を目指しているもので、アドバイザーとしての業務期間は来年3月29日までを予定。プロポーザルの参加資格には、自治体の施行する土地区画整理事業で保留地または換地を取得し、100戸以上の住宅を供給した実績、または100戸以上の住宅を供給する市街地再開発事業への参加実績があること、さらに複合用途施設建築物の市街地再開発事業への参加実績があることなどとしていた。
業務では事業アドバイザーとして、立体換地建築物の導入施設に関わるアドバイス(周辺の住宅市場などの知見に基づく立体換地建築物の企画に伴う支援)のほか、権利者の生活再建支援方策に関わるアドバイス(立体換地建築物の換地床を取得する権利者の生活再建支援方策の立案に伴う支援)、権利者合意形成支援として、権利者の合意形成に当たり今年9月と11月、31年3月に予定される戸別訪問の際の資料作成と同行支援などを予定している。
新松戸駅の東側地区はJR常磐線、武蔵野線の新松戸駅の東側に隣接し、都市開発に当たって高いポテンシャルがあるとしており、その中で、昭和46年に新松戸東部土地区画整理事業(約63ha)が都市計画決定された以降、市による土地区画整理事業の事業化に向けた取り組みがされてきたが、権利者による「新松戸東部土地区画整理事業に反対する陳情書」が市議会に提出・採択され、市は事業を凍結していた。
その後、区域の一部においては組合施行による土地区画整理事業(3地区、約13ha)が実施されてきたが、他の区域で個別開発が進行、狭あいな道路などの課題を抱えたまま宅地化が進んでいたという。
今回のプロポーザルについて市は、地区では駅前のポテンシャルを生かすため必要な公共用地は整備しながら、権利者の生活再建との両立を図り、立体換地手法を導入するとし、その中で今後事業の具体化するに当たり、集合住宅などの供給で知見のある事業者の協力を得ながら進めていくことが必要であることから、事業アドバイザーを公募することにしたとしていた。