東松島で排水機場改築 鞍坪地区 33年度の事業化へ(県北部振興)

[2018/9/5 宮城版]
 県北部地方振興事務所は、東松島市で鞍坪排水機場を改築するため、基本計画作成業務を委託する。同業務は3日付で一般競争入札(総合評価)を公告しており、14日まで参加申請、18~19日に入札書を受け付け、20日に開札する。改築は33年度の事業化を視野に入れている。

 鞍坪排水機場は東松島市字長峯地区に位置しており、内水排水の目的で建設されてから60年以上が経過している。ポンプ3台や吸水槽、吐水槽などが備わっており、排水能力が毎秒7t。建屋は木造で、吸水槽と一体となっている。

 同事務所では排水能力を維持したまま補修を検討したが、調査したところ古すぎて使える物が何もないと分かったため、造り直す必要があると見ている。改築した場合も排水能力は現行と同規模を確保する。

 鞍坪排水機場では主に、同市内の山から出た水を一級河川鳴瀬川の支流である鞍坪川に排水している。ただし、主要な受益地は美里町のため、美里東部土地改良区が施設を管理している。同改良区や同市からは排水機場の改良が要望されている。

 3日付で入札公告した基本計画作成業務では、排水機場の構想設計と、排水解析をまとめる。履行期間は31年3月25日まで。予定価格は1085万6000円。

 入札の参加資格は、県内に本社を置き、建設コンサルタント(農業土木)A等級であることなど。総合評価の技術資料は19日まで受け付ける。

 今後は年度内に構想を定め、31年度に事業計画書の作成を進め、32年度に国のヒアリングを受けて法手続きを行い、33年度に水利施設等保全高度化事業(一般型、基幹水利施設保全型)の事業化を目指す。事業名は変更になる可能性がある。

 既存の鞍坪排水機場と同じ敷地内には、国土交通省が管理する同名の排水機場がある。こちらは排水能力がポンプ2台で毎秒20tとなっており、東北地方整備局北上川下流河川事務所が、機械設備の更新設計を東峯技術コンサルタント(本社・大阪市浪速区)、更新工事を酉島製作所(仙台支店・仙台市青葉区)に発注した。工期は32年3月まで。

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