上三川インター南8.8haが始動 県土地開発公社の産業団地 設計固め公共施設整備 年度末に市街化区域編入へ
[2018/9/6 宇都宮版]
県土地開発公社は、上三川インター南産業団地(上三川町)約8.8haの整備手法を単独買収による開発許可方式に決め、今年度末をめどに公共施設や事業費等を算出する実施設計をまとめる。31年度には用地買収に着手し一部工事も計画、33年度の完成を目指すもの。同業務部によると、今年度末の県都市計画審議会に諮問し市街化区域に編入するほか、町の都市計画審議会では地区計画を決め、用途を変更する見通しを示した。基本.実施設計は、栃木都市計画センター(宇都宮市)が担当している。
同産業団地は東側を新4号バイパスに面し、同バイパスを挟んで日産自動車栃木工場が立地している。現在は石田工業団地の南に隣接する農地で、面積が約8.8ha、分譲面積には約6.2haを予定している。
基本設計によると、街区を5ブロックに区分し、北側から[1]街区(A0.59ha)[2]街区(A0.37ha)で、中央部が[3]街区(A2.52ha)と[4]街区(A2.34ha)とし、南に[5]街区(A0.36ha)を配置。[3]街区を囲むように幹線街路を計画した。北端と南端には調整池、東側の新4号バイパスとの間には河川が流れ、緑地を配置する。隣接する一般住宅との間には緩衝帯、[4]街区北側には公園を整備する。
用途は進出業種を制限する地区計画を設定、工業専用地域として北に位置する石田工業団地との連続性を確保する。建ぺい率は60%、容積率が200%。地質は砂層・砂礫層で形成され、造成に当たっては一定規模の盛り土工事が必要となりそうだ。
用水は地下水の取水に加え、生活用水については町が上水道を整備する計画。排水は立地企業が個別処理後、排水管に放流。生活排水については町が公共下水道を整備する予定。
同地へは新4号バイパスから進入路が設けられず、アクセス道路についても既設の町道を拡幅整備する形で町が整備を担当する。電力は高圧電力(6kV)の供給が可能とし、特別高圧電力の対応にも相談に応じるとした。
同産業団地の整備については、今年7月3日付で県から同公社が事業主体となることが決まった。公社では町と協働ですでに用地交渉を始めており、実施設計を踏まえ分譲価格を決め、31年度には企業誘致活動とともに、早期の着工を目指していくとしている。