北上小学校に26億円 2カ年の継続費を設定(石巻市9月補正案)
[2018/9/4 宮城版]
石巻市の9月補正予算案が明らかになった。一般会計は51億1383万円を追加し、総額を1658億7770万円とする。北上小学校の移転新築に向け、災害復旧事業費と復興交付金分を合わせ2カ年で26億3878万円の継続費を組んだ。これは工事費と工事監理業務委託費に充てる。同校の新築工事は建築、電気、機械の3件に分離し、10月に入札公告する予定だ。
同校の継続費は、災害復旧費が26億1088万円、移転新築事業費(復興交付金)が2790万円。災害復旧費の年割額は、30年度が9552万円、31年度が25億1535万円。復興交付金は太陽光発電設備の設置費で、31年度分のみとなる。
新学校は、北上町十三浜地区の「にっこりサンパーク多目的グラウンド」内に建てる。敷地面積は1.2ha。校舎はRC(一部木)造2階建て延べ約3100平方m、体育館がRC造平屋約1200平方m、プールが25m×3コースと低学年用の水泳スペースを確保する。新築の基本・実施設計業務は日立建設設計(北日本支店・仙台市青葉区)に委託した。
9月補正の一般会計ではこれ以外に、東日本大震災復興交付金基金に37億9638万円を積み立てたほか、低平地整備事業の盛土造成土等運搬業務委託費に24億3689万円、七窪蛇田線街路整備事業の道路改良工事費に4億9900万円、内水対策事業の排水施設設置工事費に3億6791万円、津波復興拠点整備事業の公園施設整備工事費に1億7000万円を盛り込むなどした。
北上拠点施設も継続費で工事費
同市の一般会計9月補正予算案では、継続費として、北上小学校のほか、北上公民館の災害復旧事業に9億0500万円、北上総合支所の災害復旧事業に7億3800万円、北上地区の放課後児童クラブ施設整備事業に7800万円、北上こども園の建設事業(仮称)に4億2700万円、河北消防署北上出張所の災害復旧事業に2億5800万円、伝統産業会館の災害復旧事業に12億700万円を設定した。いずれも期間は30~31年度の2カ年。
北上地区の公民館と総合支所、放課後児童クラブ、子ども園、消防出張所は、全て北上町十三浜地区の北上にっこり地区拠点エリアに整備する。新築設計業務は一括して大建設計(東北事務所・仙台市青葉区)が担当。拠点施設のうち、北上公民館と北上総合支所、放課後児童クラブは一体型の複合施設として整備する。
伝統産業会館は雄勝地区に再建する硯関連の展示施設で、木造一部S造2階建て延べ1663平方mの規模を想定している。
予算案は6日開会の市議会9月定例会に提出する。