消防学校跡地と比較 県千葉リハビリセンターの整備
[2018/9/1 千葉版]
県健康福祉部障害福祉事業課らが事務局を務める、第1回の「県千葉リハビリテーションセンター施設整備検討会議」(議長・岡田就将県健康福祉部保健医療担当部長)が8月30日に県庁内で開かれた,。初会合の今回は委員らの紹介に始まり、同センターの概要などが説明されたほか、整備に向けた基礎調査の項目などが示された。建て替えに当たっての建設場所については現在地に加え、県消防学校の跡地も比較調査の対象にしていることが分かった。
同会議は建て替えを見据えた施設整備が計画されている千葉リハビリテーションセンター(千葉市緑区誉田町1-45-2)の再整備に当たり、機能や施設の規模などについて専門的な意見の聴取を踏まえて検討するために設置された。
議事では昭和56年の設置から40年近くが経過した同センターの施設について、老朽化により漏水や設備の故障などが相次いでいることや、狭あい化も指摘されていることのほか、有識者が建て替えに当たって期待していることなどが説明されたのに加え、今年5月のプロポーザルで選定されたシステム環境研究所(東京事務所・東京都中央区)が進めている基礎調査の項目が委員らに説明された。
項目は▽先行事例調査▽利用者現況調査▽施設利用現状調査▽ヒアリング及びアンケート調査▽調査対象地に係る比較検討──。このうち着手済みとしている「調査対象地に係る比較検討」では、建設の可否やセンターの機能、事業の実現性の3つの視点で調査。重要性の高い順に位置付けて手戻りがない検討を実施するとした。
同センターの現敷地が約4万平方mであるのに対し、千葉市中央区仁戸名町の消防学校跡地は約3万9,000平方mとほぼ同等。ただし現敷地は一時的にでも新旧の建築物が混在できるだけの広さが必要なもののまとまった余剰地がない状況だとした。
また、現敷地が建築規制の厳しい市街化調整区域にあることや、大部分が埋蔵文化財に掛かっていることなどが課題となる一方、消防学校跡地についても接道が未確定であることや、建築物の影を考慮した計画とする必要があるなどとした。
同施設は複数棟で構成されており、昭和60年に建てられた本館・中央棟(RC造4階建て延べ1万4,326平方m)や、居住棟(RC造3階建て延べ8,916平方m)などがあり、リハビリテーション医療施設のほか、肢体不自由児施設や重症心身障害児施設などが配置されている。
県が29年度に策定した県有建物長寿命化計画では、県千葉リハビリテーションセンターは30年度から5年以内に建て替えに着手する施設の一つとして挙げられている。