行川アイランド跡にホテル 2棟で延べ1・5万平方m 工期は48カ月
[2018/8/30 千葉版]
県環境生活部自然保護課が事務局を務める「県環境審議会自然環境部会」が29日、千葉市中央区のホテルプラザ菜の花で開かれ、共立メンテナンス(東京都千代田区、上田卓味社長)が整備を計画する「勝浦シーサイドパークリゾート」(仮称)の事業概要が示された。平成13年に閉園し、同社が敷地を保有する勝浦市浜行川の行川アイランド跡地を整備するもので、2棟のホテル新設が計画のメーン。今後県側による設計の審査などを経る予定で、工期には準備工を含めて48カ月を見込む。
計画事業の敷地面積は28万7,752平方m。南房総国定公園の第1種特別地域と第2種特別地域に含まれていることなどから、審議会の対象となっている。
説明によると、計画される2棟のホテルのうち「ルシアン」と呼ばれているものは建築面積836平方mで、RC造地下1階地上7階建て延べ4,407平方mの構造・規模で計画する(最高高さ27・0m)。宿泊室数は72室で定員は216人となっている。
一方の「ラビスタ」は建築面積が2,123平方m。構造・規模をRC造地下1階地上8階建て延べ1万0,637平方mとし(最高高さ31・5m)、宿泊室数156室、定員は448人とする。
新規の建物としてはこのほか、エントランスとなるゲートハウス(RC造2階建て延べ607平方m)やメンテナンス施設(RC造平屋建て延べ355平方m)などを計画。リゾート内には基本的に旧行川アイランドとして開発された部分のみを用い、園地や運動広場、メンテナンスほ場などの整備が計画されている。
先に示されていた計画では4棟の宿泊施設を整備、工期に約6年を見込んでいたが、その後共立メンテナンス側が計画を見直し、ホテルが2棟、工期が4年となるなど、規模としては当初よりおおよそ2分の1になっているという。
部会当日に示された計画では上水道について、国道128号下に敷設された水道本管から受水を図るとともに、浄化槽は1,200人槽を想定。植栽は地域在来種で耐潮性や耐風性に富んだものを予定する。
工事のスケジュールについては、準備・架設工事に着工後、3カ月目には防災工事、造成工事に着手。13カ月目には建築工事、25カ月目には外構工事にも着手する。工事では工事中の排水処理に十分配慮し、建機も環境に配慮したものを使用するとともに、自然動物などにも配慮する。