旧砂押川で護岸工1130m 年度内に一部工事を発注(県仙台土木)

[2018/8/29 宮城版]
 県仙台土木事務所は、二級河川砂押川水系の旧砂押川に護岸を再整備しており、今後に延長1130mの護岸工事を発注し、32年度までの全体完成を目指す。このうち延長650m区間は、27日に詳細設計業務と測量業務の一般競争入札をそれぞれ公告しており、9月10日まで参加申請を受け付け、同13日に開札する。本年度には一部区間の工事を発注したい考え。

 旧砂押川は右岸が宮城郡七ケ浜町、左岸が多賀城市や塩釜市に位置している。大震災での津波被害を踏まえ、コンクリート護岸をかさ上げする形で再整備している。護岸の全体延長は1782mで、うち約540mが整備済み。年度内には施工中の延長126mが完成する見通し。

 残る未整備区間は、主要地方道塩釜七ケ浜多賀城線の貞山橋から下流側の650mと、上流側の480m。財源に復興交付金を活用することから、32年度までの完成を目指して工事を進める。

 同橋から下流側の650m区間は、L1津波への対応として海抜3.3mの直立堤を築く。想定では矢板を打ち、下幅が1m、上幅が40cmのL型護岸を設ける見込み。これから詳細設計業務を委託し、護岸形状を正式に決める。

 詳細設計業務は27日付で入札公告しており、右岸側の遠山工区で延長470m、左岸側の芦畔工区で延長180mの護岸詳細設計をまとめる。併せて、芦畔工区で箱型函渠の設計を作成するとともに、両工区で軟弱地盤解析を行う。履行期間は31年3月27日まで。予定価格は1848万2000円。

 入札の参加資格は、県内に事業所を置き、建設コンサルタント(河川、砂防および海岸・海洋)(土質および基礎)A等級であることなど。入札書は9月11~12日に受け付ける。

 同じ27日に入札公告した測量業務は、両工区で基準点測量や現地測量、路線測量などを行う。履行期間は31年3月27日まで。予定価格は598万円。

 入札の参加資格は、県内に本社を置き、測量(公共測量)がA等級であることなど。入札日程は詳細設計業務と同じ。

 同橋から上流側の延長480m区間は、中央コンサルタンツ(仙台支店・仙台市青葉区)で詳細設計を作成したが、事業費削減に向けて見直しを行っている。計画では高潮対策として海抜2.69mのコンクリート堤を築く。

 同事務所では、年度内に下流側の芦畔工区の護岸工事と、上流側の護岸工事を入札発注したい意向だ。下流側の遠山工区の護岸工事は31年度に発注する見通し。

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