3・6kmの修景整備方針検討 境川沿川 県との協議資料へプロポ(浦安市)
[2018/8/21 千葉版]
浦安市道路整備課は、市内を流れる境川について、修景整備方針の検討業務を委託するため、プロポーザルの実施要領などを明らかにした。質問は24日まで受け付けた上で、参加申し込みと提案書を9月3~10日に受け付け。1次審査の結果を9月18日までに通知し、同25日には2次審査となるヒアリングを実施、結果の通知を10月5日に行うとしている。
プロポーザルへの参加資格については、本県で同種業務(河川海岸に関する計画・測量・調査・設計など)の受注した実績があることなどを設定。経費の上限額は999万円(税込)以内とし、1次審査では参加資格要件や実績、取り組み姿勢、会社概要で100点満点、2次審査では整備方針検討を実施していくための考え方や、課題整理についての留意点の認識、委員会設立とその運営に関する提案・補助についての考え方、業務工程、ヒアリングについて100点満点をそれぞれ配点する。
現在の境川は、元町地域の西水門から東水門の区間で、県の河川環境整備事業に併せて水辺空間の整備事業が実施されており、新橋~江川橋区間のBゾーン、江川橋~東水門区間のCゾーンについては、31年度に事業が完了する予定となっている一方、西水門~新橋区間は県により護岸の補強工事が完了しているものの、市では修景整備は未着手だと認識しているという。
一方、東水門から中町地域、新町地域を経て河口に至る区間(D1中町ゾーンとD2新町ゾーン)においては、D2区間に緑道や遊歩道が整備され、一部では護岸のテラスに降りることができる個所もあるものの、親水性という点は不十分だとした。
また、D1中町ゾーンでは、消防水利を取得するための施設があり、河川に触れられる施設となっているものの、河川管理用通路から水辺へのアクセスはほとんどなく、また遊歩道等の機能もない。
これらのことから同業務は、次年度以降に予定している河川管理者の県との協議で、検討結果を基礎資料として活用することを考慮しながら、旧江戸川から河口までの区間を対象に境川の水辺空間(河川内部と沿川部分)の修景整備に向け、河川とその周辺の土地利用などの現況調査と、課題整理を実施し、水辺空間の整備方針と整備計画を検討することを目的としている。
これまでの経緯をみると、平成元年に「舟の浮かぶ水辺コミュニティ空間の創出」を整備テーマに、AゾーンからCゾーンについて境川修景検討部会により修景を検討。Aゾーン(境川西水門から新橋間)については、昭和61年度~平成元年にかけて小段整備を行ったが、修景整備は一部で実施したのみとなっている。
Bゾーン(新橋から江川橋間)についてはまた、老朽化した矢板護岸の改修と景観・水質改善を目的とし、平成17年度に着手し、修景整備基本設計を実施。18年度に県と工事基本協定の締結、19年度に実施設計した上で4つの工区に分割し護岸やテラスなどを整備。市が負担金を支払い、県が整備した。現在も第4工区(新橋周辺)が整備中だ。
Cゾーン(江川橋から境川東水門間)は平成9年度から着手し、県と工事基本協定の締結。県が護岸改修し、市が修景部分の費用を負担し27年度に整備完了した。
また、境川東水門から河口部間は、平成6年度に境川下流部整備構想検討会により、第1期埋立地部(中町地区)は護岸の根継と小段の整備などを検討。第2期埋立地部(新町地区)については最下流部への高潮対策用水門設置を検討している。