無電柱化へ基本設計 大三角線、市役所前など(浦安市)
[2018/8/8 千葉版]
浦安市道路整備課は、29日の開札を予定している一般競争入札で、無電柱化の基本設計業務を委託する。入札の予定価格には1,814万円(税抜き)を設定。業務は31年3月25日までを履行期間とする。優先路線として対象とするのは「大三角線」として知られる市道幹線2号と、やなぎ通り(県道浦安停車場線)から同市役所に至る市道幹線4号の各一部で、合計延長は約4・8kmの区間となる。
入札の参加資格は、市の入札参加者名簿で、測量・コンサルタントの大分類「土木関係建設コンサルタント業務」、中分類「道路」で登録があり、過去10カ年に無電柱化の計画または設計などの業務実績があることなどとした。参加申請は8~10日、入札書は27~29日にそれぞれ受け付ける。
この業務は、路線ごとに異なる条件を反映させながら、市がこれまでにまとめた「無電柱化基本構想」に基づき、無電柱化を実施する工法の選定や施工計画の立案、工事発注に必要な設計図、数量計算、資料作成などを実施する。
業務は市道幹線2号が、やなぎ通り(県道浦安停車場線)と交差する猫実3丁目交差点から、市道幹線5号と交差する富士見交番交差点の間1・55kmの両側(3・1km)と、市道幹線4号が同じくやなぎ通りと交わる消防本部前交差点から、市役所前に至る部分と、その川沿いの市道計1・7kmを対象とする。
無電柱化の検討は、基本構想に基づいて電線共同溝方式で検討していくとし、その予備設計を進める。業務では歩道整備計画書など既存の関連資料を基に、電線共同溝の整備位置の地形や地質、道路交通状況、沿道の利用状況を考慮しながら、施工性や経済性、機能性、維持管理、安全性、環境などの観点から構造形式や線形、施工方法について総合的に検討し、最適な構造と線形、施工方法を選定。これらに伴う平面・縦断線形設計や管路部設計、特殊部設計、地上機器部設計、仮設構造物設計に加え、概算工事費の算出も実施する。
市では29年度、防災機能の強化や都市景観の向上などを目的に、可能な箇所での無電柱化に取り組むため、一般競争入札で基本構想の策定業務をアスコ大東(千葉支店・千葉市中央区)に委託。整備の優先順位や整備手法の検討などを実施し、候補路線を抽出するなどした。
同市では都市再生機構(UR)が近年開発した日の出・明海・高洲地区など一部のニュータウンで無電柱化がされているのみで、平成15年度には「電線類地中化基本構想」を策定。数路線を対象に無電柱化を試みたものの事業化されず、さらにその後、東日本大震災が発生するなどしたため実現できなかったという。