95カ所に44億を投入 小岩花沢堰堤に着手 小藪川 鉄道橋着工し渋染橋設計(鹿沼土木30年度事業概要)
[2018/8/3 栃木版]
県鹿沼土木事務所は、95カ所に44億0623万円を投入する30年度の事業概要をまとめた。内訳は、道路・街路事業が65カ所28億8992万円、河川砂防事業29カ所13億1850万円、経営管理部から受託の庁舎外構等が1カ所で1億9781万円。国庫新規では、宇都宮鹿沼線白桑田工区が交差点の修正設計を行うほか、交差点改善の352号北赤塚と歩道整備の草久粟野線口粟野は用地調査。砂防では松坂トンネル上部の小岩花沢2カ所に堰堤を整備するため詳細設計を進めていく。小藪川は鉄道橋2カ所のうち第4橋梁に着工し、第5橋梁は詳細設計、市道橋の渋染橋はボックス工で架け替えるため設計を行う。
宇都宮鹿沼線千渡東工区(3・4・202号古峯原宮通り)は用地補償を進めるほか、武子川を渡河する飯岡橋新橋に検討を加える。これまでの検討では橋長63.0mの上下線セパレート型(W11.25m)で、形式が鋼単純非合成I桁に決めた。鹿沼環状線千渡北工区は、武子川を渡河する堂下橋の架け替えを見据え、橋梁詳細設計と同橋梁前後の調整池2基の詳細設計を進めていく。当面は西側に歩道3.0mを確保し12.5mに拡幅、将来的には25.0mの4車線化を実施する。
293号楡木バイパスは、用地補償の進ちょくを図り、延べ850mを施工。第2に80m、第3四半期には150mの改良工を発注。当面は一級河川黒川左岸の2300m区間について、鹿沼市道を経由しながら現道東側に法線を確保する。
121号下石川工区は、現道拡幅とバイパス(中央部L440m)で1450mを整備。全幅を14.0mに拡幅、両側歩道3.0mを確保。今年度は用地補償を進め、バイパス部150mの工事を発注する。
鹿沼市街地の121号天神町工区360mは、電線共同溝の整備や鹿沼市役所前へアクセスする293号分岐交差点を改良するため右折レーンを設置。今年度は用地補償の進ちょくを図り、電線共同溝詳細設計の発注時期を検討していく。
鹿沼足尾線布施谷バイパスは29年度補正により工事費を確保、初弾工事を発注した。現道南の既設農道を11.25mに拡幅、片側に歩道2.5mを確保した1700mの整備。今年度は延べ500mを2分割で第2四半期に改良工を発注する。草久粟野線蛇塚工区は、狭あい部に架設され老朽化した8橋梁の架け替え。これまでに7橋梁が完了し、今年度は残る上五月橋の下部工を発注する予定。
栃木粟野線深程工区は、深程楡木線交差点付近に架設された宮前橋の架け替えを決め、新橋は16.4mのプレテンPC中空床版桁、下部工を直接基礎逆T式橋台2基に決めた。今後は迂回路の確保と用地補償を進め、交差点の付加車線に伴う拡幅改良と宮前橋の架け替えを優先していく。
新規の交通安全施設では、352号北赤塚が宇都宮亀和田栃木線交差点3方向への付加車線と歩道整備、草久粟野線も粟野第一小学校への通学児童の安全を確保した歩道整備と下日向粟野線交差点への右折レーン設置に着手。北赤塚は352号両側350mに歩道2.5m、口粟野は現道を拡幅し小学校が立地する北側900mに歩道2.5mを計画した。
大芦川は下流側から整備を進め29年度から第3段階に着工。今年度は酒野谷地内で護岸工、北半田では河道掘削工3件と築堤工1件を第2四半期に発注する。
鹿沼市街地を流れる小藪川は、富士見橋から一級河川上流端までの1100mが改修区間。上流側760mについて28年度に床上浸水対策特別緊急事業に採択された。東武鉄道橋梁は補強に決め、第4橋梁に着工、上流側第5橋梁は詳細設計を、いずれも東武鉄道に委託して進めていく。市道5100号線の渋染橋は改修幅7.5mのボックスで施工するため、詳細設計を大日本コンサルタント(東京都豊島区)に委託した。31年度以降の着工を見込む。
武子川はボトルネックとなっているJR日光線橋梁の架け替えに向け、JR東日本と協議。今年度末を目途に最適な工法を確定していく。
新規砂防事業の小岩花沢は、2基の砂防堰堤の整備に向け詳細設計や砂防指定地の申請を進めていく。29年度補正で国庫を充当、33年度完了を見込み事業費に2億3500万円を試算した。