4車線見据え堂下橋架替え 鹿沼土木の鹿沼環状線 堂下橋前後に調整池 千渡北工区 当面は歩道整備推進
[2018/8/1 栃木版]
県は鹿沼市千渡地内の一般県道鹿沼環状線の整備で、将来の4車線化を見据え一級河川武子川を渡河する堂下橋を架け替えるほか、同県道の流末と武子川氾濫の抑止効果を高めるため同橋梁前後、上下流に調整池を1基ずつ計2基を計画していることが分かった。今年度は調整池の詳細設計を進め、容量・面積等諸元を確定するほか、橋梁詳細設計を発注し、後年度の架け替えに備えていく。堂下橋新橋は27年度に予備設計を実施したものの、その後の環境変化等を踏まえ、県鹿沼土木事務所では、堂下橋新橋は沿川の圃場整備の計画など河川改修による河道拡幅を考慮し、橋長35~40mを前提に詳細設計を進めていく見通しを示した。
千渡北工区は、国道293号交差点から今年春に開通した3・4・202号古峯原宮通り(主要地方道宇都宮鹿沼線)まで1200mが整備区間。国庫交付金を充当して26年度から整備に着手した。
同県道は幅員25.0mで都市計画決定しているものの、当面は菊沢東小学校や鹿沼東高校などの通学児童・生徒らの安全を確保するため、西側に4.5m分を拡幅する形で、歩道設置を進め暫定2車線による全幅12.5mの整備を進めていく。
同地の鹿沼環状線は、センターラインはあるものの、余裕幅のない車道のみ6.0mの2車線道路。整備は西側に歩道3.0m、車道は自転車通行帯を確保するため、路肩1.5mを確保する。現在は北側の国道293号交差点から南に向けて整備を進めている。
堂下橋前後の調整池は予備設計で、上流側が面積2500平方m、容量1500立方m、下流側を面積5000平方m、容量7000立方mと試算。今年度は詳細設計で、位置を含め面積・容量など諸元を確定していく予定。調整池の詳細設計は、富貴沢建設コンサルタンツ(宇都宮市)が担当している。
現在の堂下橋は、橋長12.0mの直橋で、幅員が道路幅員の6.0m。上部形式がRC単純桁、下部工は直接基礎半重力式橋台2基で構成。架設年度は不明とし、老朽化している。
武子川は同橋梁前後で、ほぼ直角に蛇行しており、27年関東・東北豪雨をはじめ大雨時は氾濫被害が多発している。同地の武子川は改修断面になっておらず、今年度計画する橋梁詳細設計では、圃場整備の計画を踏まえ、改修断面や計画流量を再精査。4車線化を見据え、最適な橋種や橋長など諸元を確定していく見通し。