白石川右岸に交流拠点 パークゴルフ場など検討(大河原町と県)

[2018/7/27 宮城版]
 柴田郡大河原町は県とのコラボ事業で、一級河川白石川の河川環境整備事業に取り組む。同川右岸沿いの河川敷を有効活用し、人々が集まる交流・にぎわい拠点を整備する構想。町は昨年度、オオバ(東北支店・仙台市青葉区)に河川敷の土地利用検討業務を委託した。現在は庁内で具体化を検討している。32年度までには県に敷地造成を進めてもらい、それから町が必要な施設を整備することになりそうだ。

 同町金ケ瀬から柴田町船岡土手内にかけての白石川堤は、春になると桜並木が一大観光スポットになる。こうしたことも踏まえ、土地利用検討業務では同川右岸沿いの14haを対象に、有効活用の提案を求めた。

 その結果、バーベキューが楽しめるレクリエーションゾーンやイベント広場、パークゴルフ場、花による修景スペース、駐車場などの整備が提案された。土堤の堤防上を舗装してサイクリングロードに活用するアイデアも出ている。

 上物施設については、パークゴルフ場のクラブハウスの建設が提案されているものの、そこまで必要になるかは今後の検討を踏まえて見極める。町によると現地が農振農用地になっており、農業関係の直売所なら比較的造りやすいと見ている。

 町は実際にどの程度のスペースが活用できるかを把握するため、県に測量業務の委託を依頼した。県大河原土木事務所は「白石川測量設計業務」の指名競争入札を8月9日に開札し、委託業者を決める。

 この業務では、大河原町新川前地区の金ケ瀬さくら大橋から、大河原大橋までに至る延長約2km区間を対象に、現地測量を行う。併せて、親水性護岸の設計もまとめる。履行期間は31年1月31日まで。

 なお、コラボ事業は「地域住民と連携した生活密着型の社会資本整備」として進める。

道路事業でもコラボ

 同町と県は、主要地方道白石柴田線の大谷道路改良事業でもコラボする。同線は拡幅を検討しており、8月にも県大河原土木事務所が測量設計業務を委託し、現地を詳しく調べた後、地元住民と話し合って拡幅方法などを決める。

 測量設計の対象区間は、大河原合同庁舎から東側の大河原大橋を渡り、右側に折れた白石川の右岸沿い。延長は400m。現道はJR東北本線と山に挟まれており、幅員が4~5mと狭く、車両同士のすれ違いが困難となっている。

 拡幅では基本的に現状の敷地を活用するため、用地買収は考えていない。退避所の設置などを想定しているが、通学路にもなっていることから、地元住民と協議して必要かつ効果的な道路整備を考える。協議次第では拡幅区間が400m以上になる可能性もある。可能ならば来年度から工事を進めたい考え。 

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