新庁舎の構想策定公告 建設候補地など検討支援(気仙沼市)

[2018/7/18 宮城版]
 気仙沼市は新庁舎の建設に向け、基本構想策定支援業務を委託する。17日付で同業務の一般競争入札を公告した。8月2日に開札する。業務内容は新庁舎に求める機能・性能、建設候補地の検討など。6月補正予算では、同業務の委託費に限度額1800万円の債務負担(期間は30~31年度)を設定。来年9月30日までに業務成果をまとめてもらう。31年度から基本計画、32年度から基本・実施設計の作成を進め、34年度の着工、37年度の供用開始を目指す。

 基本構想では、現庁舎の現状やさまざまな課題を整理し、新庁舎の必要性、機能、性能、規模、財源などを整理し、市が目指す新庁舎の基本理念や基本方針を定める。併せて、建設候補地の選定を行い、事業スケジュールを定める。

 新庁舎の機能・性能に関しては、供用開始時期に想定される人口や職員数、議員数を設定し、市民が集い憩える機能や窓口サービス機能、事務所機能、防災対策機能、議会機能、発信機能、徹底した省エネへの対応、高度な耐震性能などを検討し、施設規模を整理する。

 新庁舎の建設位置については、建設候補地の選定方法や評価項目を検討し、選定された候補地の複数案を評価項目に基づいて比較検討し、絞り込みを行う。

 基本構想の策定に向けては、9月までに有識者会議を設置するとともに、他の自治体の先進地を視察する。市民や議会への説明と意見集約にも取り組みながら建設位置も定めた構想に仕上げる。

 有識者会議は9月に第1回目の会合を開き、それ以降は来年9月まで必要に応じて開催する。委員は10人程度で構成。委員の専門分野は建築、防災、まちづくり、産業、行政運営、福祉など。

 今回公告した基本構想策定支援業務は、新庁舎に必要な機能・性能、建設候補地のほか、事業手法を検討し、市民意見の集約や、有識者会議の運営支援などを行う。

 入札の参加資格は、県内に本店か支店を置き、建築設計コンサルタント業務、または建設コンサルタント業務(都市計画および地方計画部門)の登録があり、過去10年間に国または地方公共団体の床面積8000平方m以上の庁舎建設について、基本構想か基本計画を元請で作成した実績があることなど。

 新庁舎の建設財源には、合併特例債の活用を考えている。現時点では、合併特例債の活用期限である37年度までの建設完了が目標となっている。

 市は新庁舎建設の基金を積み立てており、これまでに計4億5000万円が積み上がっている。最低でも8億~10億円は積み立てたい意向だ。

 既存の市庁舎は、本庁舎と第2庁舎、プレハブ庁舎、ワン・テン庁舎で構成されている。本庁舎はRC造3階建て延べ3648平方mの規模で、昭和35年に建てられた。第2庁舎は木造庁舎で、明治43年の建築とかなり古い。ワン・テンは平成11年に建設された。

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