道路56.5億、河川砂防は9.4億 電共大町IIが設計へ 栃木小山線卒島IIに着手(栃木土木30年度事業概要)
[2018/7/10 栃木版]
県栃木土木事務所は、120カ所に66億1700万円を投入する30年度の事業概要と実施予定箇所をまとめた。内訳は、道路・街路事業が87カ所56億5900万円、河川砂防事業32カ所9億4400万円、受託が県南児童相談所の外構工で1400万円。道路事業では、栃木市で都賀西方スマートIC整備に伴い国道293号交差点に付加車線を設置するため用地測量・補償に着手するほか、宇都宮亀和田栃木線の電線共同溝は北進の大町II工区450mに着手。栃木小山線バイパス卒島IIは広域農道まで2400mのルートを固め用地補償に着手する。街路事業では、壬生町の羽生田上蒲生線(3・3・901号おもちゃのまち下古山線)が東武鉄道立体部の4車線化に向け道路排水設計や用地調査を進めていく。小山市の一級河川杣井木川では、機場が形式を決める予備設計、調節池は概略設計を進め基数・容量などを検討していく。
新規事業のうち栃木市の293号は、都賀西方スマートICへのアクセス路との交差点に右折レーンを整備する。施工延長は600m、交差点幅員が17.0m。宇都宮亀和田栃木線大町IIは、大町工区から続く電線類共同溝の整備。電線管理者との調整を進め、CCBOXを軸に既設の管路等ストックを活用したコスト縮減策を検討していく。今年度は一部着工を目指し、詳細設計を予定した。
新規の歩道整備では、藤岡町大前地内800mを対象に13.5mに拡幅し、両側に2.5mを確保する。今年度は用地測量や物件調査を進め用地補償に着手する。平井町地内の太平山公園線は、未設置区間600mを対象に片側歩道2.5mを整備するため測量を実施する。
栃木二宮線は、バイパス起点部から広域農道まで1300mの用地補償や工事を推進するほか、広域農道から東進2300mについては、次期整備区間を決め路線測量や詳細設計に着手していく見通し。
小山市の栃木小山線卒島IIは、卒島工区から続く現道南側への2400mのバイパス整備。橋梁等構造物はなく、水田地帯に盛り土し将来は4車線化33.0mに拡幅していくもので、今年度は用地補償を進めていく。武井東工区の明野間々田線は、狭あい区間370mの改良。全幅12.0mに拡幅し片側に3.5mの歩道を確保する計画で、今年度は用地調査を進め用地補償に着手していく。
福良羽川線北飯田は、結城石橋線交差点から西側1400mの狭あい箇所の改善。側溝を布設し路肩を整備していくもので、今年度は用地調査を進め用地補償に着手していく。
壬生町の3・3・901号おもちゃのまち下古山線は、東武鉄道立体部おもちゃのまち跨線橋600mについて、現道3車線を本線部22.0m、交差点では25.0mに拡幅し4車線を確保するもの。橋梁部ではプレテン桁のラーメン橋台を両側3.5mずつ継ぎ足す形で拡幅し、アプローチ部は擁壁を立ち上げ歩道・自転車通行帯を確保。今年度は道路排水施設の詳細設計を固めるとともに、用地補償を見据え用地調査を進めていく。
下野市と壬生町境で鹿沼下野線が一級河川姿川を渡河する弥五郎次橋は、延命化を前提に橋梁修繕を行う。橋長が68.0m、幅員が車道のみ6.0m。架設が昭和37年度で上部形式は3径間プレテン単純T桁、下部工は逆T式橋台2基、壁式橋脚2基。修繕は断面修復や高欄の更新を計画しており、渇水期施工を視野に今年度に工事を発注する予定。修繕設計はピーシーレールウェイコンサルタント(宇都宮市)が担当した。
野木町野木地内の野木古河線は交差点の改良で、施工延長は260m。今年度は用地調査や用地補償を進めていく。
新規の調査では、藤岡乙女線が一級河川思川を渡河する乙女大橋367mの架替えに向けた検討。壬生町大師町の国道352号550mは両側歩道3.5mを確保した全幅16.0m、東西の交差点は右折レーンを確保した幅員構成などを検討していくため路線測量を実施する。
小山市の杣井木川は、毎秒5立方mを排除するポンプの増設に加え、上流に容量16万立方mの調節池を新設する計画。排水機場がポンプの形式等を決める予備設計を行い、格納する建屋の規模等を確定、造成工事に備えていく。新しい機場は同河川を挟んで、既設の機場の反対側となる左岸側に用地を取得。調節池は容量や基数などを検討する概略設計を進めており、今年度は具体化に向け予備設計への移行を見込む。機場の予備設計は大日本コンサルタント(東京都豊島区)、調節池の概略設計は、パシフィックコンサルタンツ(同千代田区)が担当している。
栃木市の砂防堰堤のうち出流7号沢は堤高9.8m、堤長32.0mで用地補償を継続。大山寺沢は国との構造協議を行い諸元を確定、工事用道路の施工に備えていく。南沢は堰堤の構造を鋼製ダブルウォール、型枠にはエキスパンドメタルを使い、現地発生材とソイルセメントで施工する工法に決め、埋蔵文化財調査を継続、本堰堤の着工を目指す。