赤堀川上流1km6工区を発注 宇都宮土木の田川改修 調節池容量は2.3万m 9橋梁と堰4カ所改善へ
[2018/7/7 栃木版]
宇都宮市石那田町地内の一級河川田川の改修事業が本格化する。29年度補正予算で工事費を確保したもので、改修計画区間2500mのうち赤堀川合流部から上流側1000mについて、9月までに6工区に分け工事を発注。同区間内には架替え計画の9橋梁のうち農道橋1カ所の下部工と取水堰4カ所のうち桜渕堰の改善が含まれている。洪水を防除する調節池について、県宇都宮土木事務所によると、予備設計で容量2万3000立方mに決め、沿川で行われている上石那田地区圃場整備事業の換地計画等で面積を確定していくとした。河道計画と調節池設計は、富貴沢建設コンサルタンツ(宇都宮市)が担当している。
未改修区間の田川は、赤堀川合流部で計画流量が変わり、上流側が毎秒85立方m、下流側は毎秒160立方m。上流側では現在、毎秒55立方mの流下能力しかないため、河川整備計画では不足分の8立方mを新設の調節池、残る22立方mについては河道拡幅や河床を掘削して治水安全度を高めるとしている。
現況の河川幅は、河床幅が3.5m、天端13.5m。今年度工事に着手する赤堀川上流側は、河床幅10.0m、天端20.0mを標準断面とし、両岸を築堤して3.0mの監査路を確保する計画。調節池付近の蛇行区間では、区画形状に合わせ一部ミニバイパスによるショートカットを計画している。
改修計画の下流端に当たる国道119号田川大橋は、河川改修を含む架け替え工事が29年度に完了した。
調節池は治水対策として、圃場整備地内に1カ所計画。掘削に当たっては環境を著しく改変しないよう、掘削深は田川と同程度とし、掘削の法勾配を2割程度の土羽構造として植生の創出に努めていくとしている。現在詳細設計を進めており、圃場整備の減歩に合わせ面積等を確定していく見通し。
改修区間内の構造物は、完成済の田川大橋を含め10橋梁。このうち市道橋の通目鬼橋は市道路事業との合併施工を計画。圃場整備地内の市道桑原橋、農道橋の上田橋と角子橋の計3橋梁については、拡幅部分の事業費を土地改良事業で捻出する予定。取水堰は下流から桜渕堰・中根堰・たろう堰・木曽堰の4カ所を改善し、排水樋管は15カ所に統合する計画。