物産館を7~8月公告 雄勝地区 新築費に継続費6.2億円(石巻市)
[2018/6/30 宮城版]
石巻市は、雄勝地区に設ける観光物産交流施設の建設費として、一般会計6月補正予算で6億2080万円の2カ年継続費を組んだ。同施設の新築工事は、建築、電気、機械の3件に分け、7~8月に一般競争入札を公告し、市議会9月定例会で工事請負の契約承認を得る考え。31年9月の完成、同12月のオープンを目指す。
同施設は、雄勝中心部に位置する伊勢畑地区の拠点エリア内に設ける。建物は木造平屋1098平方mの規模で、外壁の一部に雄勝石を使う。内部には12のテナントスペースを確保するほか、交流スペースやトイレなどを設ける。
テナントスペースには、委託販売も含めた物産店や、飲食店、事務所などが入居する。交流スペースには地域の観光情報コーナーや、震災伝承コーナーなどを配置する考え。新築の実施設計業務は、東畑建築事務所(東北支所・仙台市青葉区)に委託しており、とりまとめ作業を進めている。
6月補正予算には、雄勝地区観光施設整備事業として、30年度が6208万円、31年度が5億5872万円の2カ年継続費を組み、30年度分を予算計上した。
雄勝の拠点エリアは面積が3.2haで、同施設のほか、RC造2階建て延べ約2750平方mの雄勝総合支所・公民館(複合施設)、木造一部S造2階建て延べ1663平方mの硯伝統産業会館、S造2階建て延べ789平方mの体育館、S造平屋499平方mの艇庫、多目的グラウンド、駐車場を整備する。
複合施設は、あい設計(仙台支社・仙台市青葉区)が新築の基本・実施設計を作成しており、31年度に新築工事を発注し、32年度の完成を予定する。
硯伝統産業会館は、東畑建築事務所で新築の実施設計をまとめ、災害査定を受けた後、9月補正予算で工事費の継続費を組み、第3四半期に建築、電気、機械の3件に分け、一般競争入札を公告する見通し。
体育館と艇庫、多目的グラウンド、駐車場は、26日に設計業務の一般競争入札を公告したばかり。いずれも31年度に工事発注する予定。
雄勝拠点エリアの造成工事は、石巻半島部の復興事業を担う清水建設・奥村組JVが主導している。観光物産交流施設の建設用地は、9月までに造成を終える見込み。