南進区間のルート検討 真岡土木の長堤バイパス 圃場小泉地区で用地創出 ぐみ川橋梁は左岸側橋台

[2018/6/28 栃木版]
 県は、益子町の主要地方道つくば益子線長堤バイパスの南進区間のルート検討に乗り出す。同バイパスは町中心部から道の駅「ましこ」が立地する一般県道西小塙真岡線との交差点まで3820mが事業化され整備を進めている。県真岡土木事務所によると、西小塙真岡線との交差点から南側について、現道とどこの位置でタッチするか、複数案を現在委託している概略設計に反映させていくとした。概略設計は、富貴沢建設コンサルタンツ(宇都宮市)が担当。南進区間では県営農地整備事業小泉・本沼地区の整備が今年度から始まっており、小泉地区0.7haは県道用地として事業計画に盛り込んでいる。

 長堤バイパスの南進区間については29年度、新規着手箇所として調査に着手したもの。概略設計は29~30年度の継続で実施。29年度に県農政部は小泉・本沼地区53.4haについて計画を樹立。事業計画の策定に当たり、非農用地区域として県道用地0.7haを位置付けた。同地区は北側が小泉地区、南側が本沼地区と2カ所に近接分散しており、県道用地は北側の小泉地区となっている。

 事業化区間の3820mのうち今年度は、一級河川ぐみ川を渡河する橋梁の左岸側橋台1基を第3四半期に発注する予定。同橋梁は橋長が21.6m、幅員が15.5mの両側歩道(W3.5m×2)で、上部形式にプレテンPC床版桁を採用。下部工は杭基礎逆T式橋台2基とし、斜角75度の斜橋。橋梁の詳細設計は、富貴沢建設コンサルタンツが担当している。右岸側橋台は29年度に発注済で現在施工中。

 ぐみ川付近の同バイパスは、既設の農道を拡幅する形で整備を進めている。現道は同橋梁北側でクランク状になっており、バイパスはショートカットして法線を直線的に是正、新橋を架設することとなった。ショートカットの延長は概算で300m。

 既設の農道は、同バイパスの副道として農耕車両の通行を考慮し活用。新橋架設後も既設のぐみ川橋梁は、活用していく予定としている。同バイパスはアクセス性を考慮し、町が整備した道の駅「ましこ」が立地する西小塙真岡線との交差点を含む起点側を優先する形で整備を進めてきた。

 終点側となる町中心部では国道121号と交差点を形成。真岡鉄道との交差部は当初、オーバーパスの立体化を計画していたものの、当面は暫定2車線(W16.5m)による供用を予定しており、平面交差に変更している。121号との交差点も安全を確保する目的から形状を変更。同交差点周辺では今年度も優先して用地取得を実施する。

 陶芸のまち「ましこ」には、茨城県西部地域からも多くの観光客が訪れているほか、同県道は桜川市の国道50号交差点付近で北関東自動車道桜川筑西ICにアクセスする。観光振興や交通量の増加を見込み、県は同バイパスの事業化を決め、20年度に着手した。

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