両側にプレテン桁で拡幅 栃木土木のおもちゃのまち下古山線 立体部本線は22.0m 21億円で605mを4車線化
[2018/6/21 栃木版]
県は壬生町の都市計画道路3・3・901号おもちゃのまち下古山線若草町工区(主要地方道羽生田上蒲生線)の拡幅整備に伴う詳細設計を固めた。事業は東武鉄道宇都宮線おもちゃのまち跨線橋を含む605mについて、4車線を確保し立体交差の本線部で22.0m、同宇都宮栃木線交差点部で右折レーンを確保した25.0mに拡幅するもの。橋梁部ではプレテン桁のラーメン橋台を継ぎ足す形で両側に約3.5mずつ拡幅、アプローチ部は擁壁を立ち上げ拡幅するとした。県栃木土木事務所によると、事業区間は歩道と自転車通行帯を確保した幅員構成としている。
若草町工区は、町道2-317号線交差点から跨線橋を含む主要地方道宇都宮栃木線との交差点までの605mが事業区間。事業費は21億円。
同区間のうち東進方向は、前後区間が4車線であるにもかかわらず、おもちゃのまち跨線橋が下り上三川方面の東進1車線、上り羽生田方面の西進2車線の計3車線となっている。西進方向は宇都宮栃木線とのおもちゃのまち交差点において、右折滞留長が十分に確保されていないため、通勤時間帯を中心に渋滞が発生しているという。
同跨線橋は鉄道との横断橋梁部11.4mについて副道から階段を設置し、歩道を確保している。両側の歩道幅員は1.5m。また、上下線はセンターラインのみで分離している。
計画では、両側の副道5.0mを含む32.0mを確保。本線部では22.0mを確保し、上下線の車道との間は中央帯1.0mで分離する。車道は片側3.25m×2車線の計4車線とし、両側には歩道3.0mを設置。両側の車道には、自転車通行帯1.0mを配置する。
おもちゃのまち交差点は、現行の右折車線長24.0m(テーパ長10m+滞留長14m)を85.0mに延伸。テーパ長25.0mに滞留長60.0mを確保する計画。
同橋梁は昭和42年度に架設された上部形式がPCプレテンI桁、床版の前後は各7.2mのラーメン橋台でアプローチ部をつないでいる。橋梁部は下部工のラーメン橋台を継ぎ足す形で両側に拡幅しプレテン桁を架設、現場打ち杭基礎で施工する。アプローチ部は擁壁を立ち上げて拡幅するもの。詳細設計はダイミック(宇都宮市)が担当している。
県公共事業評価委員会の資料によると、29年度から用地調査に着手。30~33年度にかけ地元説明会を行い拡幅に伴う用地取得を進め、32年度に工事に着手、35年度にも完了させていく計画。
主要地方道羽生田上蒲生線は、壬生町おもちゃのまち市街地を東西に連絡する主要幹線道路。町の第6次総合振興計画では、都市地域と農村地域の多彩な交流を促進する「地域連携交流軸」に位置付けられているほか、都市計画マスタープランにおいても、地域連携・交流軸としている。
県は整備に先立ち29年7月、県都市計画審議会でおもちゃのまち下古山線の跨線橋と前後区間の約460mについて、幅員を変更する議案を承認した。
同県道は宇都宮栃木線との交差点を挟み、西側では助谷バイパスが完成し4車線整備が完了。町は同沿線で組合施行による六美町北部土地区画整理事業を計画している。