保呂羽浄水場を再構築 基本設計に2660万円(登米市6月補正予算案)
[2018/6/5 宮城版]
宮城県登米市は6月4日、市議会6月定期議会に提出する補正予算案を公表した。水道事業会計は2660万円を追加し、総額を38億6654万円とする方針。築後41年経った保呂羽(ほろわ)浄水場について、再構築事業に関する基本設計業務を委託する。また、一般会計は1億4455万円を追加し、総額を538億1186万円とする方針だ。
6月補正予算案は熊谷盛廣市長が記者会見して明らかにした。
追加計上した一般会計の伸び率は、2月に公表した30年度当初予算比で0.3%増。一般会計に占める普通建設事業費は8152万円を追加し、当初からの累計を123億0872万円とする。伸び率は30年度当初比で0.7%増。
一般会計のほか、水道事業会計、宅地造成事業会計なども補正予算案を編成した。一般会計に特別会計6事業と企業会計3事業を合わせた予算総額を935億5907万円とする方針。伸び率は同0.2%増。
水道事業会計の収益的支出には、保呂羽浄水場再構築事業の基本設計など業務の委託料として2660万円を計上した。同業務には別途、限度額1700万円の債務負担を設定した。期間は31年度まで。
保呂羽浄水場(登米町寺池道場80)は市内の約85%に水を供給している市内最大の浄水場だ。取水量は1日最大3万1300立方m。昭和52年6月に完成し、建設から41年が経過している。
市は今後の人口減少を勘案した給水量の適正化や保有する水道施設の維持管理に関し、昨年、水道事業経営戦略を策定した。計画期間は29年度から38年度までの10年間。この経営戦略に基づき、保呂羽浄水場の再構築を検討していく。
建設から40年以上経過したことで、同浄水場の原水の浄化方法は建設当時と変わってきている。それらを勘案し、浄水方法の見直しを行う方針。併せて、今後の水道施設の計画的な維持管理に関し、官民がいかに連携していけるかなどを委託者に検討してもらう考え。
一般会計には農業施設の長寿命化と防災減災事業に関し、補助金1445万円を計上。北上川沿岸中田地区土地改良区に対し、大泉揚水機場(中田町上沼字大泉)と吐出揚水機場(米山町字水門前)の機器更新費を助成する。
東佐沼こども園(仮称)の整備事業では、本年度の国庫補助基準額の改正などに伴い、整備事業者である社会福祉法人のぞみに対する補助金を補正する。当初、1億7896万円を見込んだ補助金を、1332万円増額して1億9229万円交付する。
児童遊園の整備では、豊里下町児童遊園の借地返還に伴う工事費として719万円を計上した。
このほか、病院事業会計の資本的支出には、登米市民病院の受変電設備の改修費として1377万円を計上した。
6月補正予算案は6月8日に開会する6月定期議会に上程する。