畔蒜会長が続投 定時総会 副会長5人体制に(千葉県建設業協会)
[2018/5/30 千葉版]
県建設業協会は29日、千葉市中央区のオークラ千葉ホテルで、30年度の定時総会を開いた。当日は5議案と1つの報告事項が上程され、慎重審議が進められた結果、全ての案を原案通り承認。任期満了に伴う役員改選の議案では、新理事らの互選により、畔蒜毅氏(畔蒜工務店)の会長続投が決まるなどした。三役ではまた、副会長4人が留任したほか、新たに内山弘通氏(鈴木土建)が加わり、副会長職が5人体制となった。
議事に先立つあいさつで畔蒜会長は、九州北部豪雨にはじまり、直近の陰性とされた豚コレラ騒動など、本県でも災害の発生したこの1年を振り返った上で「こうした自然災害から住民の生命や財産を守ることが地方建設業に与えられた重要な役割の一つ」だとし、今後も引き続き「災害対応空白地帯」を拡大させないことを念頭に、社会資本整備の重要性や、日常から県内各地の住民や行政と密着、地道な活動を展開している中小建設業の「真の姿」を知ってもらう活動に努めていくとした。
畔蒜会長は一方で、政府の財政制度等審議会で、わが国の社会資本は概成しつつあるとされ、公共事業を「量から質へ」転換する動きがあったことについて触れ「地方の実情が中央に理解されていない」と憂慮の念を示しながら、地域の安全・安心を担う地方建設業が生き残れるよう今後も要望を続けていくとした。
また、働き方改革への取り組みとして、上部団体である全国建設業協会(全建)が、4週8休の早期実現へ「休日月1+(ツキイチプラス)運動」などを進めようとしていることも説明。「建設業界が地域住民から信頼され、地域に貢献する姿勢を明確にするため、法令順守の活動を徹底してほしい」と協力を求めた。
当日の総会には森田健作知事も駆けつけて祝辞。県と同協会が締結している災害協定や防疫協定など、日常の県政に関する貢献に感謝の言葉を述べながら、2年後のオリンピック・パラリンピックで本県が8競技の開催場所であることも引き合いに出しながら、日本一の県を目指すため「チーム千葉」で頑張っていこうと出席者らに呼び掛けた。
畔蒜会長は再任を受けてあらためてあいさつ。「県内建設企業の経営安定化に向けて取り組んでいくことが私に課せられた使命」だとし、会員の思いが反映された協会活動を念頭に取り組んでいくとその決意を示すなどした。
当日承認された30年度の事業計画には▽地域社会・公共福祉への寄与▽協会「行動規範」の遵守▽国・県に対する要望▽建設産業構造改善事業の推進▽建設業・福祉共済対策の推進▽公共工事労務費調査並びに資材費調査への適切な対応▽建設業に対する暴力団等の徹底排除▽関連団体との連携の強化▽公共工事における前金払制度の改善等にかかる要望活動▽広報活動の推進▽表彰式──などを進めていくことが盛り込まれるなどしている。
当日承認された新三役については次の通り。
■新三役(敬称略)
▽会長=畔蒜毅(畔蒜工務店・八日市場支部)
▽副会長=高橋順一(高橋工務店・東葛支部)、小宮山房信(岡部建設・館山支部)、内山弘通(鈴木土建・山武支部)、石井良典(石井工業・香取支部)、金城総円(金城組・長生支部)
▽専務理事=大林正章(県建設業協会)