手法検討区域で基本構想 海老川上流のまちづくり(船橋市)

[2018/5/25 千葉版]
 船橋市都市政策課は24日、計画されている海老川上流地区での土地区画整理事業に連動する、周辺地域での「まちづくり手法検討区域」について基本構想の策定を委託するため、プロポーザルによる手続き開始を公告した。参加申込書を6月12日まで、提案書を同25日までそれぞれ受け付ける(表参照)。履行期間は33年3月31日までの3カ年継続で進める考えで、提案限度額には1,537万2,720円(税込み、年割額あり)を設定している。

 プロポーザルへの参加資格は、市の業務委託の入札参加資格を持ち、過去5年以内に地方公共団体で市街地環境評価や整備課題の整理などを実施した上で、まちづくりの基本構想などを作成し、その実現方策の策定支援業務を契約した実績などを求めている。

 業務の場所は、新駅の設置も検討されている東葉高速鉄道沿線の夏見1丁目地先。業務ではまず、業務ごとに工程別の作業計画を立案し、業務の遂行に必要な事項について、適切な作業の実施計画を作成する。

 また、関連計画や28、29年度に実施した2回の意向調査の結果と、夏から秋にかけて現地の現況調査などから同区域の特性などを整理・分析し、課題を把握。年4回ほどの地権者等説明会に関する開催支援や、地権者ら意向の把握、その参画に関する運営支援などの結果を経て、まちの将来像や整備方針案の策定とその修正を実施し、まちづくりの整備方針などで地権者らの合意形成を図るため、手法や具体的活動を提案。基本構想や都市計画決定資料の作成などを進める。

 策定に向けたスケジュールをみると、検討条件の整理と課題の把握を今年度第3四半期までをめどに進め、まちの将来像や整備方針案の検討を31年度いっぱいで実施する。32年度には基本構想などの作成に移行し、32年度第4四半期(33年)には都市計画手続きなどを進めていく。

 この間には地権者等説明会に関する開催支援や地権者らの意向の把握、その参画に関する運営支援なども適宜並行させていく。

 海老川上流地区は同市の中央部で、中心市街地の近くに位置。区域内には東葉高速鉄道のほか、海老川が流れる自然環境の豊かな市街化調整区域となっている。

 昭和30年代には農業環境整備を目的に土地改良事業が実施されたが、現在は資材置場や作業場が点在し、一部では墓地の造成も行われている。また、戸建住宅の建築などが可能なため個別開発が進んでいる。

 耕地の整理により一定の道路が整備されているほか、一部では戸建住宅の開発で公園などの公共施設が整備。農業振興地域ではなく、一部では上水道やガスなどが整備されているが、大部分は未整備。学校などといった文教施設や工場施設はなく、埋蔵文化財包蔵地の指定もない。

 今回のまちづくり手法検討区域約36・6haには、隣接して約41・9haの土地区画整理事業予定区域があり、29年度には組合施行に向け組合設立準備会が発足している。

 土地区画整理事業から除かれた手法検討区域では、市街化調整区域のまま個別に開発が進み、住宅と資材置場や作業場などが混在したまちになる恐れがあり、地権者らと良好な住環境を維持していく必要があることから、今回効果的でかつ早期に実施できる手法を検討することを目的としている。

内容 日程
公募開始 5月24日(木)
質問書の提出締切 6月5日(火)17時まで
質問書に対する回答 6月7日(木)
参加申込書提出締切 6月12日(火)17時まで
参加資格確認結果通知 6月15日(金)
提案書等の提出締切 6月25日(月)17時まで
1次審査(書類審査)結果通知 7月10日(火)
2次審査(プレゼンテーション) 7月17日(火)
審査結果通知 7月20日(金)

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