追戸ポンプ場更新 50立方m受水槽など設置 機械器具850点以上が対象(宮城県涌谷町)

[2018/5/23 宮城版]
 宮城県涌谷町は5月22日、老朽化した追戸(おいど)中継ポンプ場(小塚字中野一)の建て替えに関し「平成30年度追戸中継ポンプ場更新工事」の一般競争入札を公告した。同町の入札資格で「機械器具設置工事」に登録している事業者を対象に、6月25日まで入札書を受け付ける。工事では容量50立方mのステンレス製受水槽を設置するほか、送水ポンプ2基や場内の配管、外構などを整備する。

 追戸中継ポンプ場更新工事の入札参加条件は▽宮城県内に事業所があること▽経審の機械器具設置工事の総合評価点が850点以上▽過去10年で水道施設のポンプ設備工事を元請け施工した実績──など。工期中は技術者を配置しなければならない。

 入札のスケジュールは、質問書の受付が5月28日から6月14日まで(回答閲覧は6月15~22日)。入札書の提出は6月25日まで、配達証明付き郵便で受け付ける。本入札には最低制限価格を設定し、同26日に開札する。

 涌谷町では宮城県の大崎広域水道から受水した水を、最初に福沢地区にある第1配水池に溜める。町北部にある箟岳(ののだけ)地区や小里地区に配水する場合、そこから東側の第2配水池に水を送ることになるが、その際、中間に設けた追戸中継ポンプ場で再度、水圧を高めている。

 追戸中継ポンプ場には現在、RC造で容量20立方mの着水井がある。ポンプ設備は配水日量1000立方mのものが設置されている。同ポンプ場は昭和45年の竣工で、建設から50年近く経とうとしている。老朽化が著しいため、町は新施設を建設することにした。28年度に現ポンプ場の東側の山林を造成し、建て替え用地を確保した。造成工事は白岩建設(涌谷町)が施工した。

 町は改築に当たり、受水槽を50立方mに拡大する。材質もステンレス製とし、ポンプ室と一体で整備する。また、送水ポンプの能力も1基当たり最大で配水日量1800立方mに上げ、2基を設置して交互に稼働させる。

 更新工事ではこれら受水槽設備の設置工事に加え、関係する計装設備などの電気・機械設備工、場内の配管工を施工する。併せて門扉や柵などの外構と、排水構造物の設置、場内の舗装も行う。

 工期は31年2月28日まで。実施設計業務は三水コンサルタント(東北支社・仙台市青葉区)が担当した。

 町はポンプ場の更新に関連し、場外に敷設する送水管の工事も今後別発注する考え。上流側の第1配水池、下流側の第2配水池とつながっている既存の送水管は現在、敷地の北側を通っている。町はこれを敷地の南側を通る町道沿いに付け替える方針。延長120m程度を敷設する。

 町は30年度の水道事業会計に、追戸中継ポンプ場の更新工事費として1億3000万円を確保している。

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