月内に合宿所改修設計 30年度スポーツゾーン整備 連絡通路を2分割 新スタジアム 今夏に全天候型舗装工
[2018/5/16 栃木版]
県は宇都宮市西川田の総合スポーツゾーン整備で、早ければ今月にも合宿所改修設計を指名競争入札で発注するほか、県都市整備課所管の陸上競技場トラック等改修工事を含め15件(自家発電機設置は落札者決定済)の工事について条件付き一般競争入札を適用、第3四半期までに発注を予定した。県総合スポーツゾーン整備室によると、夏ごろに公告する新スタジアムトラック・フィールド整備に伴う全天候型舗装工事が議会案件、新スタジアムへの連絡通路は2分割で発注する見通しを示した。同室では継続事業を含め30年度予算に137億0975万円を計上している。
合宿所は現在の公園事務所の建屋を改修するもの。1階が事務所、2階に会議室、3階が合宿スペースとなっており、老朽化に伴う外壁や内部の設備等改修を行うとした。同施設は昭和48年度に建設されたRC造3階建て・延べ2318平方m。設計は同施設の改修と連絡通路整備に支障となるトレーニングセンター(SRC造2階・延べ2800平方m)などの解体と合わせ委託する予定。工事は31年度以降を予定した。
合宿所の改修に伴い、現在の公園事務所は新スタジアム内、県民公園福祉協会事務所も解体し補助競技場内に移転する計画。同協会事務所の解体設計は28年度、山崎企画設計(鹿沼市)に委託し完了している。
工事のうち6月上旬に公告するのが、▽東第1駐車場(第1期)ほか整備▽南管理ヤード新築ほか▽新武道館地中熱利用設備設置-3件。東第1駐車場はサッカー・ラグビー場の東側に位置し、現在は残土置き場に活用。工事は残るサッカー・ラグビー場の周回線歩道(W3.0m)のうち東側150mについてゴムチップ舗装を行うほか、クラブハウス完成に伴い駐車場の南側2500平方mの舗装工や95.0mの排水工、電気・給水設備を施工する。
南ヤードの新設では、連絡通路整備で支障となる既設のヤードを解体し、新たに交番付近に整備する。ヤードは公園からが出る剪定後の枯れ枝や除草などのごみ置き場で、工事はこのほか野球場やテニスコート付近に設置しているトイレ5棟の改修を行うもの。
地中熱利用設備は、年間一定した地中熱を新武道館の空調に利用するため、北側の駐車場下に地中熱採熱井33本を掘削するほか、地中熱ヒートポンプ設備を設置。地中熱の利用により2割程度の節電効果があるとした。
夏ごろの公告を予定しているのは、▽連絡通路ほか整備その1▽同その2▽新スタジアムトラック・フィールド整備▽陸上競技場トラック等改修▽硬式野球場グラウンド整備-5件。連絡通路は南側から新スタジアムの2階に出入りする歩行者専用の通路で、新スタジアム出入り口付近が最大で高さ6.5m。延長は150m(W10.0m)で、直壁のRC逆T式擁壁でつなぐ。擁壁立ち上げに伴い道路や地盤を改良、全体を2分割し発注する計画。工期は約19カ月。
新スタジアムトラック・フィールドが約1万3800平方m、陸上競技場は約9000平方mの全天候型舗装を実施する。新スタジアムはJリーグ基準を満たすため、常緑天然芝による張芝工8800平方mを行い、散水施設を整備する。全天候型舗装のうち、新スタジアムは5億円を超える議会案件が見込まれ、着工は12月議会での承認後を予定した。工期には約16カ月を見込んだ。
硬式野球場はスタンドなど建築工事に着手しており、今年度は内部の黒土混合土舗装工2500平方m、天然張芝工8800平方m、人工張芝工1800平方m、散水施設の工事を行う。
秋ごろに発注を予定するのは、▽北エリア園地整備その1▽同その2▽新武道館周辺園地整備▽硬式野球場周辺園地整備▽北エリア園地機械設備▽同電気設備-6件。元競馬場の北エリアは土木工事を2分割し、電気と管工事の3分離で計4件を発注する。新武道館と硬式野球場周辺を合わせた4件の土木工事は園路の舗装や排水工、北エリアでは盛土工などを行う。北エリアの電気は、園路照明などの電気設備、機械設備は散水施設や排水工などの管工事を実施する。北エリアの4件は、工期16カ月で新スタジアム完成の31年3月を予定した。