予備設計9kmを公告 仙台東道路の計画プロポ(仙台河川国道)

[2018/5/10 宮城版]
 国土交通省仙台河川国道事務所は9日、「仙台東部地区幹線道路整備計画検討業務」の簡易公募型プロポーザルを公告した。同業務では、仙台東道路の整備計画を検討するとともに、検討に必要な延長9kmの道路予備設計を作成する。プロポは16日まで参加表明書、6月7日まで技術提案書を受け付け、審査を経て委託先を特定する。

 仙台東道路は、仙台の都心部と東部地区を結ぶ地域高規格道路に指定されている。県や仙台市はその整備実現に向け、国交省に対して整備計画の作成を要望し続けてきた。

 東北地方整備局ではこれまで、仙台都市圏の道路整備という位置付けで複数年にわたり調査を進めてきた。本年度になって初めて「仙台東道路」の路線に限定する形で、調査費が予算化されていた。

 今回の業務では、仙台東部地区で解決すべき道路交通と地域の課題や、仙台東道路の必要性と整備方針を整理し、具体的な道路整備計画とともに、計画段階の評価について検討を行う。併せて、道路予備設計を作成する。

 具体的な業務内容は▽課題等に関する意見聴取と結果のとりまとめ▽道路整備計画の比較評価資料作成▽社会資本整備審議会道路分科会東北地方小委員会資料作成▽延長9kmの道路予備設計──となる。履行期間は31年2月28日まで。

 プロポの参加資格は、東北地方整備局から建設コンサルタント業務の資格認定を受けている単体企業、または設計JV。業務実績として、20年度以降に完了した国や地方公共団体などの道路網・道路計画に関する業務、または同種業務の研究実績を求める。

 技術提案を求める評価テーマは[1]地域の課題や道路交通上の課題を踏まえ、意見聴取の対象となる道路利用者を的確に抽出する際の着眼点[2]地域の課題や道路交通上の課題等に関する意見聴取の結果から、道路整備計画を検討し、理解しやすい委員会資料をとりまとめる際の着眼点──となっている。

 なお、28年度は仙台都市圏の道路整備計画検討業務を日本工営(仙台支店・仙台市青葉区)、29年度は仙台都市圏の幹線道路整備計画検討業務をパシフィックコンサルタンツ(東北支社・仙台市青葉区)に委託した。

 仙台東道路に関しては県も28年度に仙台東部地区道路ネットワーク検討調査業務を片平エンジニアリング(東北支店・仙台市青葉区)、仙台東部地区道路調査業務を中央復建コンサルタンツ(東北支社・同)に委託したことがある。

 県が構想する仙台東道路は、仙台市中心部から仙台東部道路までを結ぶ自動車専用道路。仙台市内の渋滞解消や物流面の強化、観光振興だけでなく、宮城野原地区に設ける広域防災拠点の機能強化をも視野に入れている。

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