前年同等263億円計上 県北道整備は30億円 加賀野高架橋に着手(宮城県道路公社)
[2018/5/8 宮城版]
宮城県道路公社(小野寺好男理事長)は30年度の収支予算と事業計画をまとめた。収入・支出とも263億1092万円を計上し、29年度比で0.03%減(763万円減)とした。みやぎ県北高速幹線道路(県北道)の整備事業には30億円を確保し、本年度から登米市中田町の市街地に架設する「加賀野高架橋」の建設に着手する方針だ。
道路公社が編成した30年度の収支予算は、29年度とほぼ同等額を計上した。
このうち、業務費には30億円を確保した。宮城県から整備事業を受託している県北道の工事費が増加するなどし、29年度比で11.6%の増加(3億1100万円増)。佐沼工区(登米市)および中田工区の一部(同)について、整備を推進する。
維持改良費には26億2170万円を計上。同2.2%増(5645万円増)となった。同公社が管轄する三陸自動車道・仙台松島道路(利府中インターチェンジ~鳴瀬奥松島インターチェンジ)の維持改良として、引き続き春日パーキングエリア(利府町春日)の駐車場拡張整備を推進する。
業務管理費には13億6695万円を計上。同4%の減額となった(5753万円減)。ただし、仙台松島道路における料金収受業務や道路パトロールなどの委託料は5.6%増えている(3448万円増)。春日パーキングエリアの施設運営に関しても、施設の保守点検など業務委託料が14.6%増加している(442万円増)。
本年度の事業内容を見ると、登米市迫町および中田町で整備を進めている県北道について、30年度は加賀野高架橋の建設に着手する。第2四半期にA2橋台を打設する下部工工事と、A1橋台の打設を含めた道路改良工事の2件を発注する方針。
加賀野高架橋は、佐沼工区の東側となる登米市中田町の市街地上に架設する橋長450mの高架橋。これまで2号橋と呼ばれてきたが、一般公募により3月に名称が決定した。
県北道の建設ではこのほか、佐沼北交差点に近い佐沼工区の西側部分の整備を促進させる。第2四半期に3件の道路改良工事を発注し、道路盛土や3号橋の橋台建設、4号橋の上部工架設を行う。
仙台松島道路の整備では、春日パーキングエリアの駐車場拡張整備に関し、仕上げの舗装工事を第1四半期に発注する。同パーキングエリアの駐車場は、利用者の増加に伴って手狭になった。南西側の土地1.5haを造成し、敷地全体を3.7haに拡張している。舗装工事では駐車場5600平方mや管理用道路4000平方mなどを舗装する。
このほか、第2四半期に橋りょう維持修繕工事を発注し、松島北IC(松島町)近くの天神大橋を補修する方針。橋りょうの修繕では、31年度まで2カ年で限度額3億円の債務負担を設定している。