大崎で佐賀川を改修 県道沿いの設計委託へ(県北部土木)
[2018/5/3 宮城版]
県北部土木事務所は、大崎市田尻大沢地区で佐賀川の河川改修を進めるため、第2四半期に築堤護岸の設計業務を委託する。河川改修の計画延長は約1.5kmで、このうち同業務を委託するのは県道涌谷田尻線と同川が並走している区間。河川改修に伴い、県道の一部付け替えも視野に入れている。
佐賀川は、田尻川の支川で、川幅が5mにも満たない小河川。田尻川の改修に伴い、佐賀川も改修して川幅を広げ、2割勾配の土堤を築く。一部区間にはコンクリート護岸を整備する。
涌谷田尻線が並走している区間は、大雨で佐賀川の水があふれやすく、昨年の台風でも冠水によって同線が通行止めになった。このため、約1.5km区間の中でも優先的に改修する。
築堤護岸の設計業務は、履行期間に約7カ月、概算業務規模に1000万円以上を見込んでおり、7月ごろに一般競争入札で委託する予定。
河川改修では、川幅を10~11mに広げる考えで、これに伴って涌谷田尻線の一部も付け替えが必要になると見ている。具体的な改修方法は設計業務で決める。将来的には、同川をまたぐ複数の農道橋も架け替えや架設を検討する。
昨年度は、田尻川と佐賀川が合流する地点に設ける水門の本体工事を藤山工務店(大崎市)に発注した。12本の鋼管杭や、316立方mのコンクリート、64枚の遮水矢板を設けて水門本体を造る工事で、これから現地で本格着工する。工期は12月21日まで。
本年度は、同水門のゲート工事を第2四半期に一般競争入札で発注する。ゲートは幅8.4m、高さ3.7mの鋼製ローラーゲート1門。ゲート工事は、電動ラック式開閉機1台や、操作室の設置などを含むもので、工期が約10カ月、概算工事規模が1億~5億円。
31年度は、田尻川と佐賀川の合流地点を対象とした築堤(擦り付け)工事を発注する。対象延長は約200m弱。この工事に着手した後、佐賀川と涌谷田尻線の並走区間で工事を進めることになりそうだ。