NTCコンで耐震性照査 旧迫川上流 栗原市内の小田ダム(北上土地改良)
[2018/5/2 宮城版]
農林水産省北上土地改良調査管理事務所は、迫川上流地区の小田ダム耐震性能照査業務をNTCコンサルタンツ(東北支社・仙台市泉区)に委託した。業務委託に当たっては公募型プロポーザルを採用し、3月20日~4月9日に技術提案を受け付けた。同社とは4月26日に税抜2880万円で随意契約した。予定価格は2886万円。
小田ダムは、栗原市一迫字川台地区に設けられている。堤高43.5m、堤長520mの中心遮水ゾーン型ロックフィルダムで、オリフィスゲート2門と、ジェットフローゲート3門を備える。総貯水量は972万立方mで、有効貯水量が901万立方m。
国営迫川上流(二期)農業水利事業で造られ、平成18年に完成した。栗原市と登米市、岩手県一関市の水田約4395haへの用水供給と、洪水期に貯水池の空き容量を利用して北上川水系長崎川や迫川の洪水調整を行っている。
耐震性能照査業務は、国営造成水利施設ストックマネジメント推進事業で進める。業務内容は、東日本大震災クラスの地震動に対する堤体の耐震能力を調べ、機能診断調査を行う。履行期間は31年3月22日まで。
同事務所は、東日本大震災を契機に管内ダムの安全性を確認している。昨年は同じ迫川上流地区の荒砥沢ダムについて、耐震性能照査業務を三祐コンサルタンツ(仙台支店・仙台市青葉区)に委託した。
荒砥沢ダムは、堤高74.4m、堤長413.7m、有効貯水量1351万tの規模。昭和10年に竣工した。
旧迫川上流地区ではこのほか、本年度に沖富調整池の地下水流動形態調査検討業務を簡易公募型プロポーザルで委託する。プロポの時期は5月ごろを予定。履行期間は約10カ月。同調整池は長さ616m、幅228m、高さ5mで、過去に漏水が発生。昨年度は同様の調査業務をNTCコンサルタンツに委託した。